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II CORINTHIANS
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Chapter 1
II C JapRague 1:1  神の思召によりてイエズス、キリストの使徒たるパウロ、及び兄弟チモテオ、コリントに在る神の教會並にアカヤ全地方の聖徒一同に[書簡を贈る]。
II C JapRague 1:2  願はくは我父にて在す神及び主イエズス、キリストより、恩寵と平安とを汝等に賜はらん事を。
II C JapRague 1:3  祝すべき哉我主キリスト、イエズスの神及び父、慈悲の父、諸の慰の神。即ち
II C JapRague 1:4  我一切の患難に於て我等を慰め給へるは、我等をして、己が神より慰めらるる慰を以て、亦自ら一切の難に迫れる人々を慰むる事を得しめ給はんとなり。
II C JapRague 1:5  蓋キリストの為の苦我等に溢るるが如く、我等の慰も亦キリストを以て溢るるなり。
II C JapRague 1:6  抑我等が苦難に遇へるも汝等の慰安と救霊との為、慰めらるるも汝等の慰の為にして、汝等にも我等が忍べる如き苦を忍ぶ事を得しむるなり。
II C JapRague 1:7  斯て汝等が苦を共にするが如く、又慰をも共にせん事を知れば、我等が汝等に對する希望は堅し。
II C JapRague 1:8  蓋兄弟等よ、我等が[小]アジアに於て遇ひし困難に就きて、汝等の知らざるを好まず、即ち責めらるる事過度にして、力及ばず、活くる望をすら失ふに至りしかば、
II C JapRague 1:9  心の中には死すとの返答を持ちたりき。是己を頼まずして、死者を復活せしめ給神を頼奉らん為なり。
II C JapRague 1:10  即ち曩に斯る死より我等を救ひ給ひて今も救ひ給へば、尚救ひ給ふべき事を信頼するなり。
II C JapRague 1:11  是亦汝等が我等の為に祈りて援くるに由る、蓋多くの人の願によりて我等に賜はる恵を、多くの人を以て我等の為に感謝せられんとてなり。
II C JapRague 1:12  我等が誇とする所は、即ち世中、殊に汝等に對して處するに質直なる心と神の賜へる眞實とを以てし、又肉的智恵に由らず神の恩寵に由りてせるを、我良心の證する事是なり。
II C JapRague 1:13  蓋我等の書遣るは汝等が読む所知る所に外ならず、
II C JapRague 1:14  汝等既に粗我等を知りたれば、亦主イエズス、キリストの日に於て我等が汝等の名誉なるが如く、汝等も我等の名誉なる事を、終まで知らん事を希望す。
II C JapRague 1:15  斯る希望の下に再び恩寵を得させんとて、我曩に汝等に至り、
II C JapRague 1:16  汝等を経てマケドニアに往き、マケドニアより更に復汝等に至り、汝等よりユデアへ送られんと志ししが、
II C JapRague 1:17  斯く志したればとて、我豈軽々しくせしものならんや、又我が定むる事をば肉に由りて定め、我に於て然りと云ひ、又然らずと云ふが如き事あらんや。
II C JapRague 1:18  神は眞實に在して、我が汝等の中に語りし所には、然り然らずと云ふ事なきを證し給ふ。
II C JapRague 1:19  蓋我等を以て、即ち我とシルヴァノとチモテオとを以て、汝等の中に宣べられ給ひし神の御子イエズス、キリストに於ては、然り然らずと云ふ事なく、唯然りと云ふ事あるのみ。
II C JapRague 1:20  即神の御約束は彼に於て悉く然りとなりたれば、我等は彼を以て神に向ひて其光榮の為にアメンと誦ふるなり。
II C JapRague 1:21  汝等と共に我等をキリストに於て堅固ならしめ、且我等に注油し給ひしものは神にて在す。
II C JapRague 1:22  而て尚我等を證印し給ひ、保證として霊を我等の心に賜ひしなり。
II C JapRague 1:23  我魂を賭けて、神を呼びて證者とし奉る、即ち我が更に汝等に至らざりしは、汝等を宥恕する故なり。
II C JapRague 1:24  我等は汝等の信仰を壓せんとする者に非ずして、汝等の喜の協力者なり、其は汝等信仰に據りて立てばなり。
Chapter 2
II C JapRague 2:1  然て我心の中に、再び悲を以て汝等に至らじと定めたり、
II C JapRague 2:2  蓋我もし汝等を悲しましめば、我が悲しましむる其者ならで誰か我を喜ばしめんや。
II C JapRague 2:3  我が曩に汝等に書遣りしも、至らん時我を喜ばすべき筈の人々に由りて、却て悲に悲を重ぬる事なからん為にして、我喜は汝等一同の喜なりと、汝等一同に就きて信ずる故なり。
II C JapRague 2:4  蓋我大いなる患難と心痛とにより、多くの涙を以て汝等に書遣れり、是汝等を悲しましめんとには非ず、汝等に對する我寵の殊に深きを知らしめん為なりき。
II C JapRague 2:5  若悲しましめたる人あらば、其は我[のみ]を悲しましめたるに非ずして、幾許か汝等一同を悲しましめたるなり、我は激しく責めじとて斯く言ふ。
II C JapRague 2:6  然る人は多くの人より受けたる譴責にて事足れり。
II C JapRague 2:7  汝等は寧之を宥恕し且慰めよ、恐くは其人堪へ難き悲しみに沈むべければ、
II C JapRague 2:8  我は汝等が彼に對して、愈愛を加へん事を希ふ。
II C JapRague 2:9  曩に書遣りしも是が為にして、汝等が萬事に從へるや否やを試に知らんとてなりき。
II C JapRague 2:10  抑汝等何事をか人に赦したらば我も然せん、我が赦したる事あるも汝等に對してキリストの御前に赦したるなり。
II C JapRague 2:11  是は我等サタンの謀を知らざるに非ざれば、之に籠絡せられざらん為なり。
II C JapRague 2:12  然我キリストの福音の為トロアデ[町]に至りしに、主我に門を開き給ひたれど、
II C JapRague 2:13  我は我兄弟チトに遇はざるによりて心安からず、別を彼等に告げてマケドニアに出發せり。
II C JapRague 2:14  我等をして何時もキリスト、イエズスによりて勝を得させ、且我等を以て彼を知る事の香を何處にも顕し給へる神に感謝し奉る。
II C JapRague 2:15  蓋救はるる人にも亡ぶる人にも、我等は神の御為キリストの馨しき香なり、
II C JapRague 2:16  或人には死の香にして死に至らしむれど、或人には生の香にして生に至らしむ。而も、誰か此等の任に勝へたる者ぞ。
II C JapRague 2:17  蓋我等は多くの人の如くに神の御言を僞造せず、眞實の儘に神より出づる如く、神の御前にキリストに於て語る。
Chapter 3
II C JapRague 3:1  我等は又己を立てんとするか、将或人々の如く、汝等に對して、若くは汝等より、添書を要する者なるか、
II C JapRague 3:2  汝等こそ我等が心に録されたる我等の書簡にして、萬民に知られ且読まるるなれ。
II C JapRague 3:3  汝等は明に、我等に由りて認められたるキリストの書簡にして、而も墨を以てせず活給る神の霊を以てし、又石碑の上ならで心の肉碑の上に書きたるものなり。
II C JapRague 3:4  我等キリストに由りて斯の如く神の御前に確信す、
II C JapRague 3:5  是何事かを己より思ひ得るには非ず、我等の得るは神によれり。
II C JapRague 3:6  即ち神は我等を新約の相當なる役者とならしめ給へり、其は儀文の役者に非ず霊の役者なり、蓋儀文は殺し霊は活かし給ふ。
II C JapRague 3:7  イスラエルの子等、モイゼの顔の終ある光榮の為に、其顔を熟視め得ざりし程に、死の役すら文字にて石に刻銘けられ、光榮の中に在りたれば、
II C JapRague 3:8  霊の役は豈一層光榮あらざらんや。
II C JapRague 3:9  蓋罪に定むる役は光榮なれば、况や義に定むる役は尚豊に光榮あるべきをや。
II C JapRague 3:10  彼時に輝きしは、勝れたる光榮に對しては光榮ならず、
II C JapRague 3:11  蓋終るべきものすら光榮を以て成りたれば、况や永存すべきものは増りて光榮あるべきをや。
II C JapRague 3:12  然れば我等は斯る希望を懐ける上に、憚らず言ひて、
II C JapRague 3:13  モイゼの如くには為ざるなり。彼は終るべき其役の終をイスラエルの子等に見せざらん為、己が顔に覆を置きたり。
II C JapRague 3:14  斯て彼等の精神鈍りて、今日に至るまで、舊約を読むに其覆は依然として取除かれず。蓋舊約はキリストに於て終るものなれども、
II C JapRague 3:15  今日に至るまでモイゼの書を読む時に、覆は彼等の心の上に置かれたり。
II C JapRague 3:16  然れど主に立歸らん時、其覆は取除かるべし。
II C JapRague 3:17  然て主は彼霊なり、主の霊ある處には自由あり、
II C JapRague 3:18  我等は皆素顔にて主の光榮を鏡に映すが如く見奉りて、光榮より光榮に進み、主と同じ像に化す、是主の霊に由りてなるが如し。
Chapter 4
II C JapRague 4:1  是故に我等は、御慈悲を蒙りたるによりて聖役を有する者なれば、弱る事なく、
II C JapRague 4:2  耻隠す所を棄て、狡猾に挙動ふ事を為ず、又神の御言を僞造せずして眞理を顕し、神の御前に凡ての人の良心に訴へて己を立つるなり。
II C JapRague 4:3  若我等の福音にして尚覆を以て包まれたりとせば、其は亡ぶる人々に對して包まれたるなり。
II C JapRague 4:4  即ち彼等に於て、世間の神不信者の心を暗まし、神の像に在せるキリストの光榮の福音の光を、彼等の上に輝かしめじとせるなり。
II C JapRague 4:5  蓋我等は己が事を宣べず、我主イエズス、キリストの事を宣べて、イエズス、キリストの為に己を汝等の僕となす。
II C JapRague 4:6  蓋命じて光を闇より輝かしめ給ひし神は、キリスト、イエズスの御顔に在る神の光榮の知識を輝かしめん為に、自ら我等の心を照らし給へり。
II C JapRague 4:7  然れども我等は此寳を土器の中に有てるなり、是力の偉大なる所は、我等に由らずして神に由るべき故なり。
II C JapRague 4:8  我等萬事に患難を受くれども苦悩せず、窮迫極れども失望せず、
II C JapRague 4:9  迫害を受くれども棄てられず、倒さるれども亡びず、
II C JapRague 4:10  何時もイエズスの死を我身に帯ぶ、是イエズスの生命が亦我等の身に於て顕れん為なり。
II C JapRague 4:11  即ち我等は活ける者なれども、常にイエズスの為死に付さる、是イエズスの生命が、亦死すべき我肉身に於て顕れん為なり。
II C JapRague 4:12  然れば死は我等の中に働き、生命は汝等の中に働くなり。
II C JapRague 4:13  然るに信仰の同じ霊を有すれば、録して、「我信じたるが故に語りしなり」とあるが如く、我等も亦信ずるが故に語る、
II C JapRague 4:14  イエズスを復活せしめ給ひしものが、我等をもイエズスと共に復活せしめ、汝等と共に立たしめ給ふべしと知ればなり。
II C JapRague 4:15  蓋萬事は汝等の為にして、是恩寵豊に、神の光榮として愈多くの人の感謝を豊ならしめん為なり。
II C JapRague 4:16  故に我等は沮喪せず、我等の外面の人は腐敗すれども、内面の人は却て日々に新なり。
II C JapRague 4:17  其は我等の短く軽き現在の患難が、我等に永遠重大にして無比なる光榮を準備すればなり。
II C JapRague 4:18  我等の顧みるは見ゆるものに非ずして見えざるものなり、其は見ゆるものは此世に限れど見えざるものは永遠なればなり。
Chapter 5
II C JapRague 5:1  蓋我等は、幕屋なる我が地上の住處破るれば、人の手に成らずして神より賜はれる住處、永遠の家が我等の為に天に在る事を知る。
II C JapRague 5:2  即ち我等はこの住處に在りて嘆きつつ、此儘にして天よりの住處を上に着せられん事を希ふ。
II C JapRague 5:3  是既に着たるものにして裸にて見出されずば誠に然あるべし。
II C JapRague 5:4  蓋我等が此幕屋に在りて、壓迫を蒙りて歎くは、是剥がるるを好まず、却て此上に着せられ、死すべき部分を直に生命に呑入れられん事を欲すればなり。
II C JapRague 5:5  之が為に我等を造り給へる者は即ち神に在し、之が保證として[聖]霊を我等に賜ひたるなり。
II C JapRague 5:6  然れば我等は何時も憶する事なく、此肉體に在る間は主に離れて流浪する者なる事を知りて、
II C JapRague 5:7  現に像を見ず信仰を以て歩む者なれば、
II C JapRague 5:8  敢えて憶する事なく、寧肉體を離れて主に侍らん事を欲す。
II C JapRague 5:9  然れば肉體に在るも之を離るるも御意に適はん事を勉む、
II C JapRague 5:10  其は我等皆キリストの法廷に於て顕れ、或は善、或は惡、各肉體に在りて為しし所に報いらるべければなり。
II C JapRague 5:11  斯の如く、我等は主の畏れ奉るべき事を知人々を勧む。我等は明に神に知られたれば、汝等の良心にも明に知られたるべき事を信ず。
II C JapRague 5:12  我等は又汝等の前に己を立つる者に非ず、唯我等を以て誇となす機會を汝等に與へんとす、是心にならで面に誇れる人々に答ふる事を得させん為なり。
II C JapRague 5:13  即ち我等が浮るるも神の為、己が事を謙遜に語るも亦汝等の為なり。
II C JapRague 5:14  蓋キリストの寵我等に迫れり、我等想へらく、凡ての人の為に一人死し給ひしなれば、是凡ての人死したるなり。
II C JapRague 5:15  又キリストが(凡ての人の為に)死し給ひしは、活ける人をして最早己が為に活きず、寧己等の為に死し且復活し給ひし者の為に活きしめんとてなり。
II C JapRague 5:16  故に今より後我等は人を肉身によりて知らず、曾てはキリストを肉身によりて知りたりとも、今は最早斯の如くにして知るに非ず。
II C JapRague 5:17  人若キリストに在れば、新に造られたる者となりて、舊き所は既に過去り、何事も新になりたるなり。
II C JapRague 5:18  是等の事は皆神より出づ、即ち神はキリストを以て我等を己と和睦せしめ、且和睦の務を我等に授け給へり。
II C JapRague 5:19  蓋神はキリストの中に在して世を己と和睦せしめ、又人々に其罪を負はせず、我等に委ぬるに和睦の言を以てし給へり。
II C JapRague 5:20  然れば我等はキリストの為に使節たり、恰も神が我等を以て汝等に勧め給ふに齊し。キリストに代りて希ふ、神と和睦し奉れ。
II C JapRague 5:21  罪を知り給はざる者を我等の為に罪と見做し給ひしは、我等がキリストに於て神の義とせられん為なり。
Chapter 6
II C JapRague 6:1  我等は[キリストの]助手として、汝等が神の恩寵を徒に受けざらん事を勧む、
II C JapRague 6:2  蓋曰はく、「我宜き時に汝の願を聴き救の日に汝を助けたり」と。今こそは宜き時なれ、今こそは救の日なれ。
II C JapRague 6:3  我等聖役を譏られざらん為に誰の意をも損はず、
II C JapRague 6:4  却て萬事に於て己を神の役者として顕す。即ち大いなる堪忍を以て、患難にも、困窮にも、苦悩にも、
II C JapRague 6:5  負傷するも、監獄に在るも、騒亂にも、勞働にも、徹夜にも、断食にも。
II C JapRague 6:6  貞潔と學識と、耐忍と温良と、聖霊[の好果]と僞なき愛と、
II C JapRague 6:7  眞理の言と神の御力と、左右に持る義の武器とを以て、
II C JapRague 6:8  又尊榮と耻辱、惡評と好評とを以て、人を惑はす者の如くにして而も眞實に、知られざるが如くにして而も人に知られ、
II C JapRague 6:9  死するに似て而も活くる事斯の如く、懲さるるに似て而も殺されず、
II C JapRague 6:10  憂ふるが如くなるも常に喜び、乏しきが如くなるも多くの人を富ましめ、有する所なきが如くにして一切を有し、[以て神の役者として己を顕すなり]。
II C JapRague 6:11  嗚呼コリント人よ、我等の口は汝等に開き、我等の心は広くなれり、
II C JapRague 6:12  汝等が我等の中に狭めらるるには非ず、汝等の腸こそ狭きなれ。
II C JapRague 6:13  我わが子に謂ふが如くに語らん、我に等しく報いん為に汝等も開かれよ。
II C JapRague 6:14  汝等不信者と軛を同じうする事勿れ、蓋義と不義と何の與る所かあらん、光と闇と何の與する所かあらん、
II C JapRague 6:15  キリストとベリアルと何の約する所かあらん、信者と不信者と何の關る所かあらん、
II C JapRague 6:16  神殿と偶像と何の一致する所かあらん、神の曰へる如く、汝等は活ける神の[神]殿なり、曰く、「我彼等の中に住み、彼等の間に歩まんとす、而して我彼等の神となり、彼等我民となるべし」、
II C JapRague 6:17  又、「主曰はく、然れば汝等彼等の中より出でて之を離れよ、不潔なるものに触る事勿れ、
II C JapRague 6:18  斯て我汝等を承けて汝等の父となり、汝等わが子女とならん、と全能の神曰へり」と。
Chapter 7
II C JapRague 7:1  然れば我至愛なる者よ、我等此御約束を得て己を霊肉の凡ての穢より潔め、神を畏れ奉りて聖となる事を全うすべし。
II C JapRague 7:2  我等を承容れよ、我等は誰をも害せず、誰をも傷はず、誰をも掠めし事なし。
II C JapRague 7:3  我が斯の如く言ふは汝等を咎めんとには非ず、其は生死を倶にすべく汝等我等の心に在りとは我が既に言ひたる所なればなり。
II C JapRague 7:4  我汝等を信用する事大いにして、汝等を以て誇とする事大いなり。我等が一切の患難の中に於て、我は慰に満ち喜に堪へず。
II C JapRague 7:5  蓋マケドニアに至りし時、我等の肉身は聊も安き事なく、一切の患難に遇ひ、外には争、内には懼ありき。
II C JapRague 7:6  然れど謙る人々を慰め給ふ神は、チトの來着に由りて我等を慰め給へり。
II C JapRague 7:7  唯其來着に由りて耳ならず、尚彼が汝等の中に慰められし慰を以てせり。即ち汝等の我を慕ふ事、其歎、其熱心を我等に告げしかば、我喜は更に大いなりき。
II C JapRague 7:8  蓋我書簡を以て汝等を悲ましめたれども、之を後悔せず、假令其書簡が暫しにても汝等を悲ましめしを見て後悔したる事ありとも、
II C JapRague 7:9  今は喜べり。是汝等の悲みし故に非ず、悲みて改心するに至りたる故なり。汝等の悲みしは神に順ひしものなれば、我等より何等の損害をも受けざるなり。
II C JapRague 7:10  蓋神に順ひての悲は、悔なき救霊に至るべき改心を生じ、世間の悲は死を生ず。
II C JapRague 7:11  看よ汝等が神に順ひて悲みしは、如何ばかりの奮發、而も弁駁、而も憤激、而も恐怖、而も愛慕、而も熱心、而も罪を責むる事を汝等の中に生じたるかを。汝等は萬事の上に此件に就きて穢に染まざる事を顕せり。
II C JapRague 7:12  然れば我が汝等に書遣りしは、害を為しし人の為に非ず、害を受けし人の為にも非ず、我等が汝等に對して神の御前に有てる奮發を顕さん為なり。
II C JapRague 7:13  斯て我等は慰を得、慰を得たる上に尚チトの喜によりて一層喜べり。其は彼の精神、汝等一同に由りて安んぜられたればなり。
II C JapRague 7:14  我曾て彼の前に汝等を以て誇とせしも耻とする所なく、我等が汝等に語りし所の皆眞なりし如く、チトの前に誇りし事も亦眞となれり。
II C JapRague 7:15  彼は汝等一同の從順と恐慄きつつ己を歓迎したる態とを思出して、其腸の汝等に向へる事更に深し、
II C JapRague 7:16  我萬事につけて汝等を信用するを喜ぶ。
Chapter 8
II C JapRague 8:1  兄弟等よ、我等マケドニア[國]の諸教會に賜はりたる神の恩寵を汝等に告ぐ、
II C JapRague 8:2  即ち彼等は夥しき患難の試に遇ひたれども、其喜溢れ、其甚しき貧窮は、豊に其吝なき志の富を顕せり。
II C JapRague 8:3  彼等は力に應じて、否我彼等の為に保證す、力以上に快く施せり。
II C JapRague 8:4  即ち頻に聖徒等に對する醵金に與る恵を求めて、
II C JapRague 8:5  我等の希望以外にも亦自ら、先己を主に任せ、次に神の思召によりて我等にも任せたり。
II C JapRague 8:6  然れば我等チトに望みて、既に此慈善事業を始めたれば、汝等の中にも亦之を為遂げん事を願へり。
II C JapRague 8:7  故に汝等信仰に、言語に、學識に、凡ての奮發に、又我等に對する愛に、一切に於て富めるが如く、此慈善にも富む者となれかし。
II C JapRague 8:8  我は之を命ずるが如くには言はず、他人の奮發を以て汝等の愛の眞實を試みんとす。
II C JapRague 8:9  蓋汝等わが主イエズス、キリストの恩寵を知れり、即ち富める者にて在しながら、己が貧しきを以て汝等を富ましめんとて、汝等の為に貧しき者となり給ひしなり。
II C JapRague 8:10  是に就きて我は勧告す、此慈善は汝等に益あり、蓋汝等先に之を為し始めし耳ならず、一年前より志したる事なれば、
II C JapRague 8:11  今は實際に之を為遂げよ、是志の早かりし如く、所有物に應じて為遂ぐる事も亦早からん為なり。
II C JapRague 8:12  其は假令志す事早くとも嘉納せらるるは有たざるものに由らずして有てるものに由ればなり。
II C JapRague 8:13  是他人に寛にして汝等を苦めんとするに非ず、平均の為なり。
II C JapRague 8:14  現に汝等の餘る所は、彼等の缺乏を補はざるべからず、然らば彼等の餘る所も亦汝等の缺乏を補ひて、平均するに至るべし。録して、
II C JapRague 8:15  「多く得たりし人は餘る事なく、少く得たりし人は足らざる事なかりき」、とあるが如し。
II C JapRague 8:16  神に感謝す、チトの心にも汝等に對して同じ奮發を賜ひたるによりて、
II C JapRague 8:17  彼は勧を容れし耳ならず、奮發の心尚深くして、進みて汝等の許へ出立せり。
II C JapRague 8:18  我等又彼と共に一人の兄弟を遣はしたるが、此人は福音に就きて諸教會に普く誉ある
II C JapRague 8:19  耳ならず、主の光榮の為、又我等が志を顕さん為に行へる慈善に就きて、諸教會より我等の旅の侶とせられたるなり。即ち我等は注意して、
II C JapRague 8:20  多額の醵金を取扱ふに、人に咎められざらんとす。
II C JapRague 8:21  其は神の御前に耳ならず、人の前にも善からんことを慮ればなり。
II C JapRague 8:22  尚彼等と共に又一人の兄弟を遣はしたるが、我等は其奮發を多くの事に就きて屡認めたる耳ならず、今は大いに汝等を信用するに由りて其奮發心の更に著しきを認む。
II C JapRague 8:23  然れば我が友たり汝等に對する協力者たるチトに於ても、諸教會の使たりキリストの名誉たる我等の兄弟等に於ても、
II C JapRague 8:24  汝等の愛と、我等が汝等に就きて誇れる事との徴を諸教會の面前に顕せ。
Chapter 9
II C JapRague 9:1  聖徒等の為にせらるる醵金に就きては、我汝等に書遣るに及ばず、
II C JapRague 9:2  汝等の志の趣けるを知ればなり。是によりて我、アカヤ[州]は昨年より既に準備せりとて、マケドニア人の前に汝等を以て誇と為す、斯て汝等の奮發は夥しき人々を励ましたるなり。
II C JapRague 9:3  然るを我が兄弟等を遣はしたるは、曾て汝等に就きて誇る事の此點に於て空しからず、既に言へる如く準備の成らん為なり。
II C JapRague 9:4  若マケドニア人我と共に至りて、汝等の準備の未成らざるを見ば、此點に於て、汝等は言ふに及ばず、恐くは我等も赤面するならん。
II C JapRague 9:5  故に我兄弟等に請ひて、先ちて汝等に至り、既に約束せられし醵金を、吝むが如くにせず恵むが如くにして、豫め備置かしめん事を必要と思へり。
II C JapRague 9:6  是に於て我は言ふ、吝みて少く蒔く人は亦少く刈り、豊に蒔く人は亦豊に刈らん。
II C JapRague 9:7  各心に決せし如く、吝まず、止むを得ざるに出でずして施すべし、神は喜びて與ふる人を嘉し給へばなり。
II C JapRague 9:8  抑神は能く凡ての恩寵を汝等の中に溢れしめ、汝等をして何時も萬事に十分ならざる所なく、凡ての善業に豊ならしむることを得給ふ、
II C JapRague 9:9  録して、「[義人]蒔散らして貧人に與へたり、其義は世々に存す」、とあるが如し。
II C JapRague 9:10  然て蒔く人に種を賜ふ者は食すべき麪をも賜ひ、汝等の種を殖し、且汝等の義の結ぶ果を増し給ふべし。
II C JapRague 9:11  斯て汝等が萬事に富み、総て快く施すを以て、人は我等に就きて神に感謝し奉るに至らん。
II C JapRague 9:12  蓋此祭務を行ふは、聖徒等の缺乏を補ふ耳ならず、尚又主に對して多くの感謝を豊ならしむるなり。
II C JapRague 9:13  即ち聖徒等は此務を證據として、汝等がキリストの福音に對して顕す所の服從、及び彼等にも凡ての人にも快く施せる事に就きて、神に光榮を歸し奉らん。
II C JapRague 9:14  又神の汝等に賜ひし勝れたる恩寵に就き、汝等を慕ひて汝等の為に祈らん。
II C JapRague 9:15  言盡し難き御賜に就きて神に感謝し奉るべし。
Chapter 10
II C JapRague 10:1  面前に居る時は汝等の中に謙りて、居らざる時は汝等に對して敢て大胆なる我パウロ、自らキリストの柔和と謙遜とを以て汝等に希ふ。
II C JapRague 10:2  或人々は我等を恰も肉に從ひて歩むが如く思ふが故に、我が汝等に願ふ所は、其處に居りて彼の思はるる大胆を以て敢て此の人々に對はざらん事是なり。
II C JapRague 10:3  蓋我等肉に於て歩むと雖も、肉に從ひて戰ふには非ず。
II C JapRague 10:4  即ち我等の戰の武器は肉的に非ずして、城塞を破るほど神によりて強きなり。之を以て謀計と、
II C JapRague 10:5  神の智識に逆らひて驕る計畧と堡塁とを悉く壊し、凡ての理性を虜にしてキリストに服從せしむ。
II C JapRague 10:6  又汝等の服從完全になりたらん時、一切の悖逆を罰せんとす。
II C JapRague 10:7  外面の事を看よ、人若し自らキリストのものなりと思はば、又省みて自らキリストのものとなるが如く、我等も亦然りと考ふべし。
II C JapRague 10:8  蓋假令我等の権力、即ち主が汝等を破る為ならで立つる為に、我等に賜ひたる権力に就きて愈誇るとも、我は赤面せざるべし。
II C JapRague 10:9  但我書簡を以て汝等を威すと思はれざらん為、
II C JapRague 10:10  ――即ち彼等は云ふ、其書簡こそ厳しく且強けれ、面前には身は弱く談話は拙しと、――
II C JapRague 10:11  斯の如き人は我等が居らざる時書簡によりて語るが如く、居る時も亦實際に然りと覚悟せざるべからず。
II C JapRague 10:12  蓋己を立つる人々には、我等身を並べ又は比ぶる事を敢てせず、彼等は己を以て己を度り、己に己を比べて悟らざる者なり。
II C JapRague 10:13  我等は度外に誇らず、神の我等に度りて賜ひたる分界の度によりて誇る、其度は汝等にまで及べる事即ち是なり。
II C JapRague 10:14  其は汝等まで届かざるものの如く、度を超えて身を延ばしたるに非ずして、實にキリストの福音を以て汝等に及びたればなり。
II C JapRague 10:15  我等は他人の働を以て度外に誇らず、唯汝等が信仰の彌増すに随ひて、己が分界に應じて汝等の中に益大いならん事を希望し、
II C JapRague 10:16  又既に準備せられたる他人の分界に誇らずして、尚汝等を踰えて他にも福音を宣べん事を希望す。
II C JapRague 10:17  誇る人は宜しく主によりて誇るべし、
II C JapRague 10:18  其は可とせらるる者は、己を立つる人に非ずして、主の立て給ふ所の人なればなり。
Chapter 11
II C JapRague 11:1  冀はくは汝等我が愚なる所を聊容赦せん事を、又我をも容赦せよ。
II C JapRague 11:2  其は我神の如き妬を以て汝等の為に奮發し、汝等を一人の夫に於る潔白なる少女としてキリストに婚約したればなり。
II C JapRague 11:3  然れど我が恐るる所は、蛇の狡猾によりてエワの惑はされし如く、汝等の心損はれてキリストに對する質朴を失はん事是なり。
II C JapRague 11:4  蓋人來りて、我等の宣べざりし他のキリストを宣べ、又は汝等曾て蒙らざりし他の霊、若くは曾て承容れざりし他の福音を受けんか、汝等能く之を容れん。
II C JapRague 11:5  然れど我は何事に於ても彼大使徒等に劣らずと思ふ、
II C JapRague 11:6  蓋談話には拙けれども學識は然らず、然れど萬事に於て汝等には顕然たり。
II C JapRague 11:7  或は我、汝等を高めん為に自ら謙りて、報酬なくして神の福音を宣べたるが犯罪なりや、
II C JapRague 11:8  我他の教會を剥取りて給金を受け、以て汝等の為に務め、
II C JapRague 11:9  又汝等の中に在りて乏しかりしも誰をも煩はさず、マケドニアより來りし兄弟等は我が足らざるを補へり、斯の如く自ら注意して、萬事に於て汝等を煩はさじとしたるが、以後も亦注意せんとす。
II C JapRague 11:10  我に在るキリストの眞理によりて誓ふ、此名誉はアカヤ地方に於て我に就きて毀はれざるべし、
II C JapRague 11:11  是何故ぞ、我が汝等を愛せざる故なるか、神は知り給へり。
II C JapRague 11:12  我が行ふ所は我尚之を行はんとす、是機會を求むる人々の機會を断ち、彼等をして自ら誇る所に就きて我等と同じからしめん為なり。
II C JapRague 11:13  蓋斯る人々は僞使徒にして狡猾なる勞働者、身をキリストの使徒に装へる者なり。
II C JapRague 11:14  是は珍しき事に非ず、サタンすら自ら光の使に己を装ふ者なれば、
II C JapRague 11:15  其役者が亦義の役者の如く装ふは大事に非ず、彼等の終は其業に適ふべし。
II C JapRague 11:16  我再び言はん、我も少しく誇るべければ、誰も我を愚なりとする事勿れ、然らずば愚として我を承容れよ。
II C JapRague 11:17  此名誉の點に就きて我が語る所は、主に從ひて語るに非ず、愚なる者の如くにして語るなり。
II C JapRague 11:18  多くの人は肉身上に誇る故に、我も亦誇らん。
II C JapRague 11:19  蓋汝等は自ら智者なれば、喜びて愚者を忍ぶなり。
II C JapRague 11:20  即ち人ありて汝等を奴隷とするも、喰盡すも、掠むるも、驕るも、汝等の面を打つも、汝等は之を忍ぶ。
II C JapRague 11:21  耻しながら我は言ふ、我等は此點に就きて弱き者の如くなりき。愚にも言はん、人の敢て憶せざる所は我もあえて憶せず。
II C JapRague 11:22  彼等ヘブレオ人なるか、我も亦然り、彼等イスラエル人なるか、我も亦然り、彼等アブラハムの裔なるか、我も亦然り、
II C JapRague 11:23  彼等キリストの役者なるか、我狂へるが如くに云はん、我は尚然り。我働は尚夥しく、監獄に入りし事は尚多く、傷けられし事は無量にして、死に遇へる事は屡なりき。
II C JapRague 11:24  ユデア人より四十に一足らず打擲せられし事五度、
II C JapRague 11:25  笞刑を受けし事三度、石を擲たれし事一度、破船に遇ひし事三度にして、一晝夜の間海中に在りき。
II C JapRague 11:26  數次旅行して、河の難、盗賊の難、邦人よりの難、異邦人よりの難、都會に於る難、僻地に於る難、海上の難、僞兄弟よりの難に遇ひ、
II C JapRague 11:27  勞働し且悩み、數次夜眠らず、飢渇き、断食する事度々にして凍え且裸なりき。
II C JapRague 11:28  是等外部の事の外、亦日々差迫れる諸教會の憂あり、
II C JapRague 11:29  弱れる者あるに我も弱らざらんや、躓く者あるに我も心燬けざらんや。
II C JapRague 11:30  誇るべくんば我が弱點に就きて誇らん、
II C JapRague 11:31  世々に祝せられ給ふ我主イエズス、キリストの神及び父は、我が僞らざる事を知り給ふ。
II C JapRague 11:32  ダマスコに於てアレタ王の下なる州長、我を捕へんとてダマスコ人の都會を守りしかば、
II C JapRague 11:33  我は籠を以て窓より石垣傳ひに釣下され、然て其手を脱れたりき。
Chapter 12
II C JapRague 12:1  誇るべくんば、無益の事ながら、我は主の賜ひし幻影と黙示とに及ばん。
II C JapRague 12:2  我はキリストに在る一人の人を知れり、彼は十四年前、――肉體に在りてか肉體の外に在りてか、其は我が知る所に非ず、神ぞ知しめす、――第三天まで上げられしなり。
II C JapRague 12:3  我は又知れり。この人は ――肉體に在りてか肉體の外に在りてか其は我が知る所に非ず、神ぞ知しめす、
II C JapRague 12:4  ――樂土に取挙げられて、得も言はず人の語るべからざる言を聞きしなり。
II C JapRague 12:5  我は斯る人の為に誇らんとすれども、我為には我弱點の外誇る事を為じ。
II C JapRague 12:6  蓋誇らんとすとも愚なるべきには非ず、眞を語らんとすればなり。然れど人の我に見る所、或は我より聞く所に過ぎて我を重んずる事なからん為に我は罷めん。
II C JapRague 12:7  然て我が蒙りたる黙示の偉大なるにより、我をして驕らざらしめん為に、肉身に一の刺、即ち我を打つべきサタンの使を與へられたり。
II C JapRague 12:8  是に於て其の我身より去らん事を三度まで主に求め奉りしに、
II C JapRague 12:9  曰へらく、汝には我恩寵にて足れり、其は力は弱き中に於て全うせらるればなり、と。然ればキリストの能力の我に宿らん為に、寧喜びて我弱點によりて誇らん。
II C JapRague 12:10  故に我はキリストの為、我弱點に、耻辱に、缺乏に、迫害に、患難に安んず、弱き時に於てこそ強ければなり。
II C JapRague 12:11  我は愚になれり、汝等に強ひられてなり。蓋汝等より引立てらるる筈なりき、其は我取るに足らざる者なりと雖も、何事も彼無上の大使徒に劣らざればなり。
II C JapRague 12:12  我が使徒たるの證據は、凡ての忍耐と徴と奇蹟と不思議とによりて、汝等の上に成立てり。
II C JapRague 12:13  抑汝等が他の諸教會より少く得たりしは何ぞ、或は我が汝等を煩はさざりし事なるか、請ふ此不義を我に許せ。
II C JapRague 12:14  今や三度目に汝等に至として支度せしが、尚汝等を煩はさじ、是我が求むる所は汝等にして、汝等の所有物に非ざればなり。即ち子等は親の為に貯蓄すべきに非ず、親こそ子等の為に之を行ふべきなれば、假令汝等多く愛して、少く愛せらるる事ありとも、
II C JapRague 12:15  我は最も喜びて汝等の魂の為に盡し、又己をも盡さん。
II C JapRague 12:16  縦我汝等を煩はさざりしも、狡猾にして汝等を籠絡せりとせんか、
II C JapRague 12:17  然れど我が汝等に遣はしし人々の中、誰を以て汝等を籠絡せしぞ。
II C JapRague 12:18  チトに頼み、彼と共に又一人の兄弟を遣はししが、チトは汝等を籠絡せしか、我等は同一の精神を以て同一の足跡を歩みしに非ずや。
II C JapRague 12:19  汝等は豫て、我等汝等に對して弁解すと思へり、我等は神の御前にキリストに在りて語るなり。我至愛なる者よ、萬事は汝等の徳を立てんが為なるぞ。
II C JapRague 12:20  然れど我恐くは、或は至りて汝等を見んに、我が思へる如くならず、又汝等が我を見んにも、思へるが如くならざらんか、或は汝等の間に闘争、嫉妬、怨恨、争論、誹謗、呟言、驕慢、擾亂あらんか、
II C JapRague 12:21  又或は我が至らん時、我神我を耻しめ給ひて、多くの人曾て罪を犯したるに、其の行ひし不潔と私通と甚しき罪とを悔改めざるを我が歎く事あらんか。
Chapter 13
II C JapRague 13:1  今や我三度汝等に至とす、二三の證人の口に由りて、凡ての事決せらるべし。
II C JapRague 13:2  既に告げし事ながら、今我其處に居らざれども居ると等しく、前に罪を犯しし人々及び他の凡ての人にも告ぐ、我再び至らば決して恕さじ。
II C JapRague 13:3  汝等キリストの我に於て語り給ふ證據を求めんとすれば、キリストは汝等に向ひて弱く在さず、汝等の中に大いに能力あり。
II C JapRague 13:4  蓋弱きによりて十字架に釘けられ給ひしかど、神の力によりて活き給へばなり。即ち我等も彼に於て弱しと雖も、神の力によりて彼と共に汝等の中に活きんとす、
II C JapRague 13:5  汝等信仰に在るや否やを、自ら試み自ら證せよ、汝等の中にキリストの在す事を自ら知らざるか、或は非認せられたる者なるか、
II C JapRague 13:6  我は我等の非認せられたる者に非ざるを汝等の知らん事を希望す。
II C JapRague 13:7  我等が神に祈るは、汝等の豪も惡を為さざらん事是なり。是我等の是認せられたる事の顕れん為に非ずして、假令我等は非認せらるとも、汝等が善事を行はん為なり。
II C JapRague 13:8  蓋我等は眞理の為に力あり、之に背きては何事も能はざればなり。
II C JapRague 13:9  我は我等の弱く汝等の強きを喜ぶ、又我が祈る所は汝等の改善なり。
II C JapRague 13:10  不在にして是等の事を書贈るは我が至らん時、亡ぼさん為ならで立てん為に主より賜りたる権力を以て、餘りに厳しくせざらんとてなり。
II C JapRague 13:11  其外兄弟等よ、汝等喜び且完全にして、相慰め、心を同うして平和を保て、然らば平和と愛との神は汝等と共に在さん。
II C JapRague 13:12  聖なる接吻を以て互に宜しく言へ、聖徒等皆汝等に宜しくと言へり。
II C JapRague 13:13  願はくは我主イエズス、キリストの恩寵と、神の寵愛と、聖霊の交際と、汝等一同と共に在らん事を、アメン。