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Chapter 1
John JapKougo 1:1  初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。
John JapKougo 1:3  すべてのものは、これによってできた。できたもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった。
John JapKougo 1:4  この言に命があった。そしてこの命は人の光であった。
John JapKougo 1:5  光はやみの中に輝いている。そして、やみはこれに勝たなかった。
John JapKougo 1:6  ここにひとりの人があって、神からつかわされていた。その名をヨハネと言った。
John JapKougo 1:7  この人はあかしのためにきた。光についてあかしをし、彼によってすべての人が信じるためである。
John JapKougo 1:8  彼は光ではなく、ただ、光についてあかしをするためにきたのである。
John JapKougo 1:9  すべての人を照すまことの光があって、世にきた。
John JapKougo 1:10  彼は世にいた。そして、世は彼によってできたのであるが、世は彼を知らずにいた。
John JapKougo 1:11  彼は自分のところにきたのに、自分の民は彼を受けいれなかった。
John JapKougo 1:12  しかし、彼を受けいれた者、すなわち、その名を信じた人々には、彼は神の子となる力を与えたのである。
John JapKougo 1:13  それらの人は、血すじによらず、肉の欲によらず、また、人の欲にもよらず、ただ神によって生れたのである。
John JapKougo 1:14  そして言は肉体となり、わたしたちのうちに宿った。わたしたちはその栄光を見た。それは父のひとり子としての栄光であって、めぐみとまこととに満ちていた。
John JapKougo 1:15  ヨハネは彼についてあかしをし、叫んで言った、「『わたしのあとに来るかたは、わたしよりもすぐれたかたである。わたしよりも先におられたからである』とわたしが言ったのは、この人のことである」。
John JapKougo 1:16  わたしたちすべての者は、その満ち満ちているものの中から受けて、めぐみにめぐみを加えられた。
John JapKougo 1:17  律法はモーセをとおして与えられ、めぐみとまこととは、イエス・キリストをとおしてきたのである。
John JapKougo 1:18  神を見た者はまだひとりもいない。ただ父のふところにいるひとり子なる神だけが、神をあらわしたのである。
John JapKougo 1:19  さて、ユダヤ人たちが、エルサレムから祭司たちやレビ人たちをヨハネのもとにつかわして、「あなたはどなたですか」と問わせたが、その時ヨハネが立てたあかしは、こうであった。
John JapKougo 1:20  すなわち、彼は告白して否まず、「わたしはキリストではない」と告白した。
John JapKougo 1:21  そこで、彼らは問うた、「それでは、どなたなのですか、あなたはエリヤですか」。彼は「いや、そうではない」と言った。「では、あの預言者ですか」。彼は「いいえ」と答えた。
John JapKougo 1:22  そこで、彼らは言った、「あなたはどなたですか。わたしたちをつかわした人々に、答を持って行けるようにしていただきたい。あなた自身をだれだと考えるのですか」。
John JapKougo 1:23  彼は言った、「わたしは、預言者イザヤが言ったように、『主の道をまっすぐにせよと荒野で呼ばわる者の声』である」。
John JapKougo 1:24  つかわされた人たちは、パリサイ人であった。
John JapKougo 1:25  彼らはヨハネに問うて言った、「では、あなたがキリストでもエリヤでもまたあの預言者でもないのなら、なぜバプテスマを授けるのですか」。
John JapKougo 1:26  ヨハネは彼らに答えて言った、「わたしは水でバプテスマを授けるが、あなたがたの知らないかたが、あなたがたの中に立っておられる。
John JapKougo 1:27  それがわたしのあとにあとにおいでになる方であって、わたしはその人のくつのひもを解く値うちもない」。
John JapKougo 1:28  これらのことは、ヨハネがバプテスマを授けていたヨルダンの向こうのベタニヤであったのである。
John JapKougo 1:29  その翌日、ヨハネはイエスが自分の方にこられるのを見て言った、「見よ、世の罪を取り除く神の小羊。
John JapKougo 1:30  『わたしのあとに来るかたは、わたしよりもすぐれたかたである。わたしよりも先におられたからである』とわたしが言ったのは、この人のことである。
John JapKougo 1:31  わたしはこのかたを知らなかった。しかし、このかたがイスラエルに現れてくださるそのことのために、わたしはきて、水でバプテスマを授けているのである」。
John JapKougo 1:32  ヨハネはまたあかしをして言った、「わたしは、御霊がはとのように天から下って、彼の上にとどまるのを見た。
John JapKougo 1:33  わたしはこの人を知らなかった。しかし、水でバプテスマを授けるようにと、わたしをおつかわしになったそのかたが、わたしに言われた、『ある人の上に、御霊が下ってとどまるのを見たら、その人こそは、御霊によってバプテスマを授けるかたである』。
John JapKougo 1:34  わたしはそれを見たので、このかたこそ神の子であると、あかしをしたのである」。
John JapKougo 1:35  その翌日、ヨハネはまたふたりの弟子たちと一緒に立っていたが、
John JapKougo 1:36  イエスが歩いておられるのに目をとめて言った、「見よ、神の小羊」。
John JapKougo 1:37  そのふたりの弟子は、ヨハネがそう言うのを聞いて、イエスについて行った。
John JapKougo 1:38  イエスはふり向き、彼らがついてくるのを見て言われた、「何か願いがあるのか」。彼らは言った、「ラビ(訳して言えば、先生)どこにおとまりなのですか」。
John JapKougo 1:39  イエスは彼らに言われた、「きてごらんなさい。そうしたらわかるだろう」。そこで彼らはついて行って、イエスの泊まっておられる所を見た。そして、その日はイエスのところに泊まった。時は午後四時ごろであった。
John JapKougo 1:40  ヨハネから聞いて、イエスについて行ったふたりのうちのひとりは、シモン・ペテロの兄弟アンデレであった。
John JapKougo 1:41  彼はまず自分の兄弟シモンに出会って言った、「わたしたちはメシヤ(訳せば、キリスト)にいま出会った」。
John JapKougo 1:42  そしてシモンをイエスのもとにつれてきた。イエスは彼に目をとめて言われた、「あなたはヨハネの子シモンである。あなたをケパ(訳せば、ペテロ)と呼ぶことにする」。
John JapKougo 1:43  その翌日、イエスはガリラヤに行こうとされたが、ピリポに出会って言われた、「わたしに従ってきなさい」。
John JapKougo 1:44  ピリポは、アンデレとペテロとの町ベツサイダの人であった。
John JapKougo 1:45  このピリポがナタナエルに出会って言った、「わたしたちは、モーセが律法の中にしるしており、預言者たちがしるしていた人、ヨセフの子、ナザレのイエスにいま出会った」。
John JapKougo 1:46  ナタナエルは彼に言った、「ナザレから、なんのよいものが出ようか」。ピリポは彼に言った、「きて見なさい」。
John JapKougo 1:47  イエスはナタナエルが自分の方に来るのを見て、彼について言われた、「見よ、あの人こそ、ほんとうのイスラエル人である。その心には偽りがない」。
John JapKougo 1:48  ナタナエルは言った、「どうしてわたしをご存じなのですか」。イエスは答えて言われた、「ピリポがあなたを呼ぶ前に、わたしはあなたが、いちじくの木の下にいるのを見た」。
John JapKougo 1:49  ナタナエルは答えた、「先生、あなたは神の子です。あなたはイスラエルの王です」。
John JapKougo 1:50  イエスは答えて言われた、「あなたが、いちじくの木の下にいるのを見たと、わたしが言ったので信じるのか。これよりも、もっと大きなことを、あなたは見るであろう」。
John JapKougo 1:51  また言われた、「よくよくあなたがたに言っておく。天が開けて、神の御使たちが人の子の上に上り下りするのを、あなたがたは見るであろう」。
Chapter 2
John JapKougo 2:1  三日目にガリラヤのカナに婚礼があって、イエスの母がそこにいた。
John JapKougo 2:2  イエスも弟子たちも、その婚礼に招かれた。
John JapKougo 2:3  ぶどう酒がなくなったので、母はイエスに言った、「ぶどう酒がなくなってしまいました」。
John JapKougo 2:4  イエスは母に言われた、「婦人よ、あなたは、わたしと、なんの係わりがありますか。わたしの時は、まだきていません」。
John JapKougo 2:5  母は僕たちに言った、「このかたが、あなたがたに言いつけることは、なんでもして下さい」。
John JapKougo 2:6  そこには、ユダヤ人のきよめのならわしに従って、それぞれ四、五斗もはいる石の水がめが、六つ置いてあった。
John JapKougo 2:7  イエスは彼らに「かめに水をいっぱい入れなさい」と言われたので、彼らは口のところまでいっぱいに入れた。
John JapKougo 2:8  そこで彼らに言われた、「さあ、くんで、料理がしらのところに持って行きなさい」。すると、彼らは持って行った。
John JapKougo 2:9  料理がしらは、ぶどう酒になった水をなめてみたが、それがどこからきたのか知らなかったので、(水をくんだ僕たちは知っていた)花婿を呼んで
John JapKougo 2:10  言った、「どんな人でも、初めによいぶどう酒を出して、酔いがまわったころにわるいのを出すものだ。それだのに、あなたはよいぶどう酒を今までとっておかれました」。
John JapKougo 2:11  イエスは、この最初のしるしをガリラヤのカナで行い、その栄光を現された。そして弟子たちはイエスを信じた。
John JapKougo 2:12  そののち、イエスは、その母、兄弟たち、弟子たちと一緒に、カペナウムに下って、幾日かそこにとどまられた。
John JapKougo 2:13  さて、ユダヤ人の過越の祭が近づいたので、イエスはエルサレムに上られた。
John JapKougo 2:14  そして牛、羊、はとを売る者や両替する者などが宮の庭にすわり込んでいるのをごらんになって、
John JapKougo 2:15  なわでむちを造り、羊も牛もみな宮から追いだし、両替人の金を散らし、その台をひっくりかえし、
John JapKougo 2:16  はとを売る人々には「これらのものを持って、ここから出て行け。わたしの父の家を商売の家とするな」と言われた。
John JapKougo 2:17  弟子たちは、「あなたの家を思う熱心が、わたしを食いつくすであろう」と書いてあることを思い出した。
John JapKougo 2:18  そこで、ユダヤ人はイエスに言った、「こんなことをするからには、どんなしるしをわたしたちに見せてくれますか」。
John JapKougo 2:19  イエスは彼らに答えて言われた、「この神殿をこわしたら、わたしは三日のうちに、それを起すであろう」。
John JapKougo 2:20  そこで、ユダヤ人たちは言った、「この神殿を建てるのには、四十六年もかかっています。それだのに、あなたは三日のうちに、それを建てるのですか」。
John JapKougo 2:21  イエスは自分のからだである神殿のことを言われたのである。
John JapKougo 2:22  それで、イエスが死人の中からよみがえったとき、弟子たちはイエスがこう言われたことを思い出して、聖書とイエスのこの言葉とを信じた。
John JapKougo 2:23  過越の祭の間、イエスがエルサレムに滞在しておられたとき、多くの人々は、その行われたしるしを見て、イエスの名を信じた。
John JapKougo 2:24  しかしイエスご自身は、彼らに自分をお任せにならなかった。それは、すべての人を知っておられ、
John JapKougo 2:25  また人についてあかしする者を、必要とされなかったからである。それは、ご自身人の心の中にあることを知っておられたからである。
Chapter 3
John JapKougo 3:1  パリサイ人のひとりで、その名をニコデモというユダヤ人の指導者があった。
John JapKougo 3:2  この人が夜イエスのもとにきて言った、「先生、わたしたちはあなたが神からこられた教師であることを知っています。神がご一緒でないなら、あなたがなさっておられるようなしるしは、だれにもできはしません」。
John JapKougo 3:3  イエスは答えて言われた、「よくよくあなたに言っておく。だれでも新しく生れなければ、神の国を見ることはできない」。
John JapKougo 3:4  ニコデモは言った、「人は年をとってから生れることが、どうしてできますか。もう一度、母の胎にはいって生れることができましょうか」。
John JapKougo 3:5  イエスは答えられた、「よくよくあなたに言っておく。だれでも、水と霊とから生れなければ、神の国にはいることはできない。
John JapKougo 3:6  肉から生れる者は肉であり、霊から生れる者は霊である。
John JapKougo 3:7  あなたがたは新しく生れなければならないと、わたしが言ったからとて、不思議に思うには及ばない。
John JapKougo 3:8  風は思いのままに吹く。あなたはその音を聞くが、それがどこからきて、どこへ行くかは知らない。霊から生れる者もみな、それと同じである」。
John JapKougo 3:9  ニコデモはイエスに答えて言った、「どうして、そんなことがあり得ましょうか」。
John JapKougo 3:10  イエスは彼に答えて言われた、「あなたはイスラエルの教師でありながら、これぐらいのことがわからないのか。
John JapKougo 3:11  よくよく言っておく。わたしたちは自分の知っていることを語り、また自分の見たことをあかししているのに、あなたがたはわたしたちのあかしを受けいれない。
John JapKougo 3:12  わたしが地上のことを語っているのに、あなたがたが信じないならば、天上のことを語った場合、どうしてそれを信じるだろうか。
John JapKougo 3:13  天から下ってきた者、すなわち人の子のほかには、だれも天に上った者はない。
John JapKougo 3:14  そして、ちょうどモーセが荒野でへびを上げたように、人の子もまた上げられなければならない。
John JapKougo 3:15  それは彼を信じる者が、すべて永遠の命を得るためである」。
John JapKougo 3:16  神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。
John JapKougo 3:17  神が御子を世につかわされたのは、世をさばくためではなく、御子によって、この世が救われるためである。
John JapKougo 3:18  彼を信じる者は、さばかれない。信じない者は、すでにさばかれている。神のひとり子の名を信じることをしないからである。
John JapKougo 3:19  そのさばきというのは、光がこの世にきたのに、人々はそのおこないが悪いために、光よりもやみの方を愛したことである。
John JapKougo 3:20  悪を行っている者はみな光を憎む。そして、そのおこないが明るみに出されるのを恐れて、光にこようとはしない。
John JapKougo 3:21  しかし、真理を行っている者は光に来る。その人のおこないの、神にあってなされたということが、明らかにされるためである。
John JapKougo 3:22  こののち、イエスは弟子たちとユダヤの地に行き、彼らと一緒にそこに滞在して、バプテスマを授けておられた。
John JapKougo 3:23  ヨハネもサリムに近いアイノンで、バプテスマを授けていた。そこには水がたくさんあったからである。人々がぞくぞくとやってきてバプテスマを受けていた。
John JapKougo 3:24  そのとき、ヨハネはまだ獄に入れられてはいなかった。
John JapKougo 3:25  ところが、ヨハネの弟子たちとひとりのユダヤ人との間に、きよめのことで争論が起った。
John JapKougo 3:26  そこで彼らはヨハネのところにきて言った、「先生、ごらん下さい。ヨルダンの向こうであなたと一緒にいたことがあり、そして、あなたがあかしをしておられたあのかたが、バプテスマを授けており、皆の者が、そのかたのところへ出かけています」。
John JapKougo 3:27  ヨハネは答えて言った、「人は天から与えられなければ、何ものも受けることはできない。
John JapKougo 3:28  『わたしはキリストではなく、そのかたよりも先につかわされた者である』と言ったことをあかししてくれるのは、あなたがた自身である。
John JapKougo 3:29  花嫁をもつ者は花婿である。花婿の友人は立って彼の声を聞き、その声を聞いて大いに喜ぶ。こうして、この喜びはわたしに満ち足りている。
John JapKougo 3:31  上から来る者は、すべてのものの上にある。地から出る者は、地に属する者であって、地のことを語る。天から来る者は、すべてのものの上にある。
John JapKougo 3:32  彼はその見たところ、聞いたところをあかししているが、だれもそのあかしを受けいれない。
John JapKougo 3:33  しかし、そのあかしを受けいれる者は、神がまことであることを、たしかに認めたのである。
John JapKougo 3:34  神がおつかわしになったかたは、神の言葉を語る。神は聖霊を限りなく賜うからである。
John JapKougo 3:35  父は御子を愛して、万物をその手にお与えになった。
John JapKougo 3:36  御子を信じる者は永遠の命をもつ。御子に従わない者は、命にあずかることがないばかりか、神の怒りがその上にとどまるのである」。
Chapter 4
John JapKougo 4:1  イエスが、ヨハネよりも多く弟子をつくり、またバプテスマを授けておられるということを、パリサイ人たちが聞き、それを主が知られたとき、
John JapKougo 4:2  (しかし、イエスみずからが、バプテスマをお授けになったのではなく、その弟子たちであった)
John JapKougo 4:3  ユダヤを去って、またガリラヤへ行かれた。
John JapKougo 4:4  しかし、イエスはサマリヤを通過しなければならなかった。
John JapKougo 4:5  そこで、イエスはサマリヤのスカルという町においでになった。この町は、ヤコブがその子ヨセフに与えた土地の近くにあったが、
John JapKougo 4:6  そこにヤコブの井戸があった。イエスは旅の疲れを覚えて、そのまま、この井戸のそばにすわっておられた。時は昼の十二時ごろであった。
John JapKougo 4:7  ひとりのサマリヤの女が水をくみにきたので、イエスはこの女に、「水を飲ませて下さい」と言われた。
John JapKougo 4:8  弟子たちは食物を買いに町に行っていたのである。
John JapKougo 4:9  すると、サマリヤの女はイエスに言った、「あなたはユダヤ人でありながら、どうしてサマリヤの女のわたしに、飲ませてくれとおっしゃるのですか」。これは、ユダヤ人はサマリヤ人と交際していなかったからである。
John JapKougo 4:10  イエスは答えて言われた、「もしあなたが神の賜物のことを知り、また、『水を飲ませてくれ』と言った者が、だれであるか知っていたならば、あなたの方から願い出て、その人から生ける水をもらったことであろう」。
John JapKougo 4:11  女はイエスに言った、「主よ、あなたは、くむ物をお持ちにならず、その上、井戸は深いのです。その生ける水を、どこから手に入れるのですか。
John JapKougo 4:12  あなたは、この井戸を下さったわたしたちの父ヤコブよりも、偉いかたなのですか。ヤコブ自身も飲み、その子らも、その家畜も、この井戸から飲んだのですが」。
John JapKougo 4:13  イエスは女に答えて言われた、「この水を飲む者はだれでも、またかわくであろう。
John JapKougo 4:14  しかし、わたしが与える水を飲む者は、いつまでも、かわくことがないばかりか、わたしが与える水は、その人のうちで泉となり、永遠の命に至る水が、わきあがるであろう」。
John JapKougo 4:15  女はイエスに言った、「主よ、わたしがかわくことがなく、また、ここにくみにこなくてもよいように、その水をわたしに下さい」。
John JapKougo 4:16  イエスは女に言われた、「あなたの夫を呼びに行って、ここに連れてきなさい」。
John JapKougo 4:17  女は答えて言った、「わたしには夫はありません」。イエスは女に言われた、「夫がないと言ったのは、もっともだ。
John JapKougo 4:18  あなたには五人の夫があったが、今のはあなたの夫ではない。あなたの言葉のとおりである」。
John JapKougo 4:19  女はイエスに言った、「主よ、わたしはあなたを預言者と見ます。
John JapKougo 4:20  わたしたちの先祖は、この山で礼拝をしたのですが、あなたがたは礼拝すべき場所は、エルサレムにあると言っています」。
John JapKougo 4:21  イエスは女に言われた、「女よ、わたしの言うことを信じなさい。あなたがたが、この山でも、またエルサレムでもない所で、父を礼拝する時が来る。
John JapKougo 4:22  あなたがたは自分の知らないものを拝んでいるが、わたしたちは知っているかたを礼拝している。救はユダヤ人から来るからである。
John JapKougo 4:23  しかし、まことの礼拝をする者たちが、霊とまこととをもって父を礼拝する時が来る。そうだ、今きている。父は、このような礼拝をする者たちを求めておられるからである。
John JapKougo 4:24  神は霊であるから、礼拝をする者も、霊とまこととをもって礼拝すべきである」。
John JapKougo 4:25  女はイエスに言った、「わたしは、キリストと呼ばれるメシヤがこられることを知っています。そのかたがこられたならば、わたしたちに、いっさいのことを知らせて下さるでしょう」。
John JapKougo 4:26  イエスは女に言われた、「あなたと話をしているこのわたしが、それである」。
John JapKougo 4:27  そのとき、弟子たちが帰って来て、イエスがひとりの女と話しておられるのを見て不思議に思ったが、しかし、「何を求めておられますか」とも、「何を彼女と話しておられるのですか」とも、尋ねる者はひとりもなかった。
John JapKougo 4:28  この女は水がめをそのままそこに置いて町に行き、人々に言った、
John JapKougo 4:29  「わたしのしたことを何もかも、言いあてた人がいます。さあ、見にきてごらんなさい。もしかしたら、この人がキリストかも知れません」。
John JapKougo 4:30  人々は町を出て、ぞくぞくとイエスのところへ行った。
John JapKougo 4:31  その間に弟子たちはイエスに、「先生、召しあがってください」とすすめた。
John JapKougo 4:32  ところが、イエスは言われた、「わたしには、あなたがたの知らない食物がある」。
John JapKougo 4:33  そこで、弟子たちが互に言った、「だれかが、何か食べるものを持ってきてさしあげたのであろうか」。
John JapKougo 4:34  イエスは彼らに言われた、「わたしの食物というのは、わたしをつかわされたかたのみこころを行い、そのみわざをなし遂げることである。
John JapKougo 4:35  あなたがたは、刈入れ時が来るまでには、まだ四か月あると、言っているではないか。しかし、わたしはあなたがたに言う。目をあげて畑を見なさい。はや色づいて刈入れを待っている。
John JapKougo 4:36  刈る者は報酬を受けて、永遠の命に至る実を集めている。まく者も刈る者も、共々に喜ぶためである。
John JapKougo 4:37  そこで、『ひとりがまき、ひとりが刈る』ということわざが、ほんとうのこととなる。
John JapKougo 4:38  わたしは、あなたがたをつかわして、あなたがたがそのために労苦しなかったものを刈りとらせた。ほかの人々が労苦し、あなたがたは、彼らの労苦の実にあずかっているのである」。
John JapKougo 4:39  さて、この町からきた多くのサマリヤ人は、「この人は、わたしのしたことを何もかも言いあてた」とあかしした女の言葉によって、イエスを信じた。
John JapKougo 4:40  そこで、サマリヤ人たちはイエスのもとにきて、自分たちのところに滞在していただきたいと願ったので、イエスはそこにふつか滞在された。
John JapKougo 4:41  そしてなお多くの人々が、イエスの言葉を聞いて信じた。
John JapKougo 4:42  彼らは女に言った、「わたしたちが信じるのは、もうあなたが話してくれたからではない。自分自身で親しく聞いて、この人こそまことに世の救主であることが、わかったからである」。
John JapKougo 4:43  ふつかの後に、イエスはここを去ってガリラヤへ行かれた。
John JapKougo 4:44  イエスはみずからはっきり、「預言者は自分の故郷では敬われないものだ」と言われたのである。
John JapKougo 4:45  ガリラヤに着かれると、ガリラヤの人たちはイエスを歓迎した。それは、彼らも祭に行っていたので、その祭の時、イエスがエルサレムでなされたことをことごとく見ていたからである。
John JapKougo 4:46  イエスは、またガリラヤのカナに行かれた。そこは、かつて水をぶどう酒にかえられた所である。ところが、病気をしているむすこを持つある役人がカペナウムにいた。
John JapKougo 4:47  この人が、ユダヤからガリラヤにイエスのきておられることを聞き、みもとにきて、カペナウムに下って、彼の子をなおしていただきたいと、願った。その子が死にかかっていたからである。
John JapKougo 4:48  そこで、イエスは彼に言われた、「あなたがたは、しるしと奇跡とを見ない限り、決して信じないだろう」。
John JapKougo 4:49  この役人はイエスに言った、「主よ、どうぞ、子供が死なないうちにきて下さい」。
John JapKougo 4:50  イエスは彼に言われた、「お帰りなさい。あなたのむすこは助かるのだ」。彼は自分に言われたイエスの言葉を信じて帰って行った。
John JapKougo 4:51  その下って行く途中、僕たちが彼に出会い、その子が助かったことを告げた。
John JapKougo 4:52  そこで、彼は僕たちに、そのなおりはじめた時刻を尋ねてみたら、「きのうの午後一時に熱が引きました」と答えた。
John JapKougo 4:53  それは、イエスが「あなたのむすこは助かるのだ」と言われたのと同じ時刻であったことを、この父は知って、彼自身もその家族一同も信じた。
John JapKougo 4:54  これは、イエスがユダヤからガリラヤにきてなされた第二のしるしである。
Chapter 5
John JapKougo 5:1  こののち、ユダヤ人の祭があったので、イエスはエルサレムに上られた。
John JapKougo 5:2  エルサレムにある羊の門のそばに、ヘブル語でベテスダと呼ばれる池があった。そこには五つの廊があった。
John JapKougo 5:3  その廊の中には、病人、盲人、足なえ、やせ衰えた者などが、大ぜいからだを横たえていた。〔彼らは水の動くのを待っていたのである。
John JapKougo 5:4  それは、時々、主の御使がこの池に降りてきて水を動かすことがあるが、水が動いた時まっ先にはいる者は、どんな病気にかかっていても、いやされたからである。〕
John JapKougo 5:5  さて、そこに三十八年のあいだ、病気に悩んでいる人があった。
John JapKougo 5:6  イエスはその人が横になっているのを見、また長い間わずらっていたのを知って、その人に「なおりたいのか」と言われた。
John JapKougo 5:7  この病人はイエスに答えた、「主よ、水が動く時に、わたしを池の中に入れてくれる人がいません。わたしがはいりかけると、ほかの人が先に降りて行くのです」。
John JapKougo 5:8  イエスは彼に言われた、「起きて、あなたの床を取りあげ、そして歩きなさい」。
John JapKougo 5:9  すると、この人はすぐにいやされ、床をとりあげて歩いて行った。その日は安息日であった。
John JapKougo 5:10  そこでユダヤ人たちは、そのいやされた人に言った、「きょうは安息日だ。床を取りあげるのは、よろしくない」。
John JapKougo 5:11  彼は答えた、「わたしをなおして下さったかたが、床を取りあげて歩けと、わたしに言われました」。
John JapKougo 5:12  彼らは尋ねた、「取りあげて歩けと言った人は、だれか」。
John JapKougo 5:13  しかし、このいやされた人は、それがだれであるか知らなかった。群衆がその場にいたので、イエスはそっと出て行かれたからである。
John JapKougo 5:14  そののち、イエスは宮でその人に出会ったので、彼に言われた、「ごらん、あなたはよくなった。もう罪を犯してはいけない。何かもっと悪いことが、あなたの身に起るかも知れないから」。
John JapKougo 5:15  彼は出て行って、自分をいやしたのはイエスであったと、ユダヤ人たちに告げた。
John JapKougo 5:16  そのためユダヤ人たちは、安息日にこのようなことをしたと言って、イエスを責めた。
John JapKougo 5:17  そこで、イエスは彼らに答えられた、「わたしの父は今に至るまで働いておられる。わたしも働くのである」。
John JapKougo 5:18  このためにユダヤ人たちは、ますますイエスを殺そうと計るようになった。それは、イエスが安息日を破られたばかりではなく、神を自分の父と呼んで、自分を神と等しいものとされたからである。
John JapKougo 5:19  さて、イエスは彼らに答えて言われた、「よくよくあなたがたに言っておく。子は父のなさることを見てする以外に、自分からは何事もすることができない。父のなさることであればすべて、子もそのとおりにするのである。
John JapKougo 5:20  なぜなら、父は子を愛して、みずからなさることは、すべて子にお示しになるからである。そして、それよりもなお大きなわざを、お示しになるであろう。あなたがたが、それによって不思議に思うためである。
John JapKougo 5:21  すなわち、父が死人を起して命をお与えになるように、子もまた、そのこころにかなう人々に命を与えるであろう。
John JapKougo 5:22  父はだれをもさばかない。さばきのことはすべて、子にゆだねられたからである。
John JapKougo 5:23  それは、すべての人が父を敬うと同様に、子を敬うためである。子を敬わない者は、子をつかわされた父をも敬わない。
John JapKougo 5:24  よくよくあなたがたに言っておく。わたしの言葉を聞いて、わたしをつかわされたかたを信じる者は、永遠の命を受け、またさばかれることがなく、死から命に移っているのである。
John JapKougo 5:25  よくよくあなたがたに言っておく。死んだ人たちが、神の子の声を聞く時が来る。今すでにきている。そして聞く人は生きるであろう。
John JapKougo 5:26  それは、父がご自分のうちに生命をお持ちになっていると同様に、子にもまた、自分のうちに生命を持つことをお許しになったからである。
John JapKougo 5:27  そして子は人の子であるから、子にさばきを行う権威をお与えになった。
John JapKougo 5:28  このことを驚くには及ばない。墓の中にいる者たちがみな神の子の声を聞き、
John JapKougo 5:29  善をおこなった人々は、生命を受けるためによみがえり、悪をおこなった人々は、さばきを受けるためによみがえって、それぞれ出てくる時が来るであろう。
John JapKougo 5:30  わたしは、自分からは何事もすることができない。ただ聞くままにさばくのである。そして、わたしのこのさばきは正しい。それは、わたし自身の考えでするのではなく、わたしをつかわされたかたの、み旨を求めているからである。
John JapKougo 5:31  もし、わたしが自分自身についてあかしをするならば、わたしのあかしはほんとうではない。
John JapKougo 5:32  わたしについてあかしをするかたはほかにあり、そして、その人がするあかしがほんとうであることを、わたしは知っている。
John JapKougo 5:33  あなたがたはヨハネのもとへ人をつかわしたが、そのとき彼は真理についてあかしをした。
John JapKougo 5:34  わたしは人からあかしを受けないが、このことを言うのは、あなたがたが救われるためである。
John JapKougo 5:35  ヨハネは燃えて輝くあかりであった。あなたがたは、しばらくの間その光を喜び楽しもうとした。
John JapKougo 5:36  しかし、わたしには、ヨハネのあかしよりも、もっと力あるあかしがある。父がわたしに成就させようとしてお与えになったわざ、すなわち、今わたしがしているこのわざが、父のわたしをつかわされたことをあかししている。
John JapKougo 5:37  また、わたしをつかわされた父も、ご自分でわたしについてあかしをされた。あなたがたは、まだそのみ声を聞いたこともなく、そのみ姿を見たこともない。
John JapKougo 5:38  また、神がつかわされた者を信じないから、神の御言はあなたがたのうちにとどまっていない。
John JapKougo 5:39  あなたがたは、聖書の中に永遠の命があると思って調べているが、この聖書は、わたしについてあかしをするものである。
John JapKougo 5:40  しかも、あなたがたは、命を得るためにわたしのもとにこようともしない。
John JapKougo 5:41  わたしは人からの誉を受けることはしない。
John JapKougo 5:42  しかし、あなたがたのうちには神を愛する愛がないことを知っている。
John JapKougo 5:43  わたしは父の名によってきたのに、あなたがたはわたしを受けいれない。もし、ほかの人が彼自身の名によって来るならば、その人を受けいれるのであろう。
John JapKougo 5:44  互に誉を受けながら、ただひとりの神からの誉を求めようとしないあなたがたは、どうして信じることができようか。
John JapKougo 5:45  わたしがあなたがたのことを父に訴えると、考えてはいけない。あなたがたを訴える者は、あなたがたが頼みとしているモーセその人である。
John JapKougo 5:46  もし、あなたがたがモーセを信じたならば、わたしをも信じたであろう。モーセは、わたしについて書いたのである。
John JapKougo 5:47  しかし、モーセの書いたものを信じないならば、どうしてわたしの言葉を信じるだろうか」。
Chapter 6
John JapKougo 6:1  そののち、イエスはガリラヤの海、すなわち、テベリヤ湖の向こう岸へ渡られた。
John JapKougo 6:2  すると、大ぜいの群衆がイエスについてきた。病人たちになさっていたしるしを見たからである。
John JapKougo 6:3  イエスは山に登って、弟子たちと一緒にそこで座につかれた。
John JapKougo 6:4  時に、ユダヤ人の祭である過越が間近になっていた。
John JapKougo 6:5  イエスは目をあげ、大ぜいの群衆が自分の方に集まって来るのを見て、ピリポに言われた、「どこからパンを買ってきて、この人々に食べさせようか」。
John JapKougo 6:6  これはピリポをためそうとして言われたのであって、ご自分ではしようとすることを、よくご承知であった。
John JapKougo 6:7  すると、ピリポはイエスに答えた、「二百デナリのパンがあっても、めいめいが少しずついただくにも足りますまい」。
John JapKougo 6:8  弟子のひとり、シモン・ペテロの兄弟アンデレがイエスに言った、
John JapKougo 6:9  「ここに、大麦のパン五つと、さかな二ひきとを持っている子供がいます。しかし、こんなに大ぜいの人では、それが何になりましょう」。
John JapKougo 6:10  イエスは「人々をすわらせなさい」と言われた。その場所には草が多かった。そこにすわった男の数は五千人ほどであった。
John JapKougo 6:11  そこで、イエスはパンを取り、感謝してから、すわっている人々に分け与え、また、さかなをも同様にして、彼らの望むだけ分け与えられた。
John JapKougo 6:12  人々がじゅうぶんに食べたのち、イエスは弟子たちに言われた、「少しでもむだにならないように、パンくずのあまりを集めなさい」。
John JapKougo 6:13  そこで彼らが集めると、五つの大麦のパンを食べて残ったパンくずは、十二のかごにいっぱいになった。
John JapKougo 6:14  人々はイエスのなさったこのしるしを見て、「ほんとうに、この人こそ世にきたるべき預言者である」と言った。
John JapKougo 6:15  イエスは人々がきて、自分をとらえて王にしようとしていると知って、ただひとり、また山に退かれた。
John JapKougo 6:16  夕方になったとき、弟子たちは海べに下り、
John JapKougo 6:17  舟に乗って海を渡り、向こう岸のカペナウムに行きかけた。すでに暗くなっていたのに、イエスはまだ彼らのところにおいでにならなかった。
John JapKougo 6:18  その上、強い風が吹いてきて、海は荒れ出した。
John JapKougo 6:19  四、五十丁こぎ出したとき、イエスが海の上を歩いて舟に近づいてこられるのを見て、彼らは恐れた。
John JapKougo 6:20  すると、イエスは彼らに言われた、「わたしだ、恐れることはない」。
John JapKougo 6:21  そこで、彼らは喜んでイエスを舟に迎えようとした。すると舟は、すぐ、彼らが行こうとしていた地に着いた。
John JapKougo 6:22  その翌日、海の向こう岸に立っていた群衆は、そこに小舟が一そうしかなく、またイエスは弟子たちと一緒に小舟にお乗りにならず、ただ弟子たちだけが船出したのを見た。
John JapKougo 6:23  しかし、数そうの小舟がテベリヤからきて、主が感謝されたのちパンを人々に食べさせた場所に近づいた。
John JapKougo 6:24  群衆は、イエスも弟子たちもそこにいないと知って、それらの小舟に乗り、イエスをたずねてカペナウムに行った。
John JapKougo 6:25  そして、海の向こう岸でイエスに出会ったので言った、「先生、いつ、ここにおいでになったのですか」。
John JapKougo 6:26  イエスは答えて言われた、「よくよくあなたがたに言っておく。あなたがたがわたしを尋ねてきているのは、しるしを見たためではなく、パンを食べて満腹したからである。
John JapKougo 6:27  朽ちる食物のためではなく、永遠の命に至る朽ちない食物のために働くがよい。これは人の子があなたがたに与えるものである。父なる神は、人の子にそれをゆだねられたのである」。
John JapKougo 6:28  そこで、彼らはイエスに言った、「神のわざを行うために、わたしたちは何をしたらよいでしょうか」。
John JapKougo 6:29  イエスは彼らに答えて言われた、「神がつかわされた者を信じることが、神のわざである」。
John JapKougo 6:30  彼らはイエスに言った、「わたしたちが見てあなたを信じるために、どんなしるしを行って下さいますか。どんなことをして下さいますか。
John JapKougo 6:31  わたしたちの先祖は荒野でマナを食べました。それは『天よりのパンを彼らに与えて食べさせた』と書いてあるとおりです」。
John JapKougo 6:32  そこでイエスは彼らに言われた、「よくよく言っておく。天からのパンをあなたがたに与えたのは、モーセではない。天からのまことのパンをあなたがたに与えるのは、わたしの父なのである。
John JapKougo 6:33  神のパンは、天から下ってきて、この世に命を与えるものである」。
John JapKougo 6:34  彼らはイエスに言った、「主よ、そのパンをいつもわたしたちに下さい」。
John JapKougo 6:35  イエスは彼らに言われた、「わたしが命のパンである。わたしに来る者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者は決してかわくことがない。
John JapKougo 6:36  しかし、あなたがたに言ったが、あなたがたはわたしを見たのに信じようとはしない。
John JapKougo 6:37  父がわたしに与えて下さる者は皆、わたしに来るであろう。そして、わたしに来る者を決して拒みはしない。
John JapKougo 6:38  わたしが天から下ってきたのは、自分のこころのままを行うためではなく、わたしをつかわされたかたのみこころを行うためである。
John JapKougo 6:39  わたしをつかわされたかたのみこころは、わたしに与えて下さった者を、わたしがひとりも失わずに、終りの日によみがえらせることである。
John JapKougo 6:40  わたしの父のみこころは、子を見て信じる者が、ことごとく永遠の命を得ることなのである。そして、わたしはその人々を終りの日によみがえらせるであろう」。
John JapKougo 6:41  ユダヤ人らは、イエスが「わたしは天から下ってきたパンである」と言われたので、イエスについてつぶやき始めた。
John JapKougo 6:42  そして言った、「これはヨセフの子イエスではないか。わたしたちはその父母を知っているではないか。わたしは天から下ってきたと、どうして今いうのか」。
John JapKougo 6:43  イエスは彼らに答えて言われた、「互につぶやいてはいけない。
John JapKougo 6:44  わたしをつかわされた父が引きよせて下さらなければ、だれもわたしに来ることはできない。わたしは、その人々を終りの日によみがえらせるであろう。
John JapKougo 6:45  預言者の書に、『彼らはみな神に教えられるであろう』と書いてある。父から聞いて学んだ者は、みなわたしに来るのである。
John JapKougo 6:46  神から出た者のほかに、だれかが父を見たのではない。その者だけが父を見たのである。
John JapKougo 6:47  よくよくあなたがたに言っておく。信じる者には永遠の命がある。
John JapKougo 6:49  あなたがたの先祖は荒野でマナを食べたが、死んでしまった。
John JapKougo 6:50  しかし、天から下ってきたパンを食べる人は、決して死ぬことはない。
John JapKougo 6:51  わたしは天から下ってきた生きたパンである。それを食べる者は、いつまでも生きるであろう。わたしが与えるパンは、世の命のために与えるわたしの肉である」。
John JapKougo 6:52  そこで、ユダヤ人らが互に論じて言った、「この人はどうして、自分の肉をわたしたちに与えて食べさせることができようか」。
John JapKougo 6:53  イエスは彼らに言われた、「よくよく言っておく。人の子の肉を食べず、また、その血を飲まなければ、あなたがたの内に命はない。
John JapKougo 6:54  わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者には、永遠の命があり、わたしはその人を終りの日によみがえらせるであろう。
John JapKougo 6:55  わたしの肉はまことの食物、わたしの血はまことの飲み物である。
John JapKougo 6:56  わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者はわたしにおり、わたしもまたその人におる。
John JapKougo 6:57  生ける父がわたしをつかわされ、また、わたしが父によって生きているように、わたしを食べる者もわたしによって生きるであろう。
John JapKougo 6:58  天から下ってきたパンは、先祖たちが食べたが死んでしまったようなものではない。このパンを食べる者は、いつまでも生きるであろう」。
John JapKougo 6:59  これらのことは、イエスがカペナウムの会堂で教えておられたときに言われたものである。
John JapKougo 6:60  弟子たちのうちの多くの者は、これを聞いて言った、「これは、ひどい言葉だ。だれがそんなことを聞いておられようか」。
John JapKougo 6:61  しかしイエスは、弟子たちがそのことでつぶやいているのを見破って、彼らに言われた、「このことがあなたがたのつまずきになるのか。
John JapKougo 6:62  それでは、もし人の子が前にいた所に上るのを見たら、どうなるのか。
John JapKougo 6:63  人を生かすものは霊であって、肉はなんの役にも立たない。わたしがあなたがたに話した言葉は霊であり、また命である。
John JapKougo 6:64  しかし、あなたがたの中には信じない者がいる」。イエスは、初めから、だれが信じないか、また、だれが彼を裏切るかを知っておられたのである。
John JapKougo 6:65  そしてイエスは言われた、「それだから、父が与えて下さった者でなければ、わたしに来ることはできないと、言ったのである」。
John JapKougo 6:66  それ以来、多くの弟子たちは去っていって、もはやイエスと行動を共にしなかった。
John JapKougo 6:67  そこでイエスは十二弟子に言われた、「あなたがたも去ろうとするのか」。
John JapKougo 6:68  シモン・ペテロが答えた、「主よ、わたしたちは、だれのところに行きましょう。永遠の命の言をもっているのはあなたです。
John JapKougo 6:69  わたしたちは、あなたが神の聖者であることを信じ、また知っています」。
John JapKougo 6:70  イエスは彼らに答えられた、「あなたがた十二人を選んだのは、わたしではなかったか。それだのに、あなたがたのうちのひとりは悪魔である」。
John JapKougo 6:71  これは、イスカリオテのシモンの子ユダをさして言われたのである。このユダは、十二弟子のひとりでありながら、イエスを裏切ろうとしていた。
Chapter 7
John JapKougo 7:1  そののち、イエスはガリラヤを巡回しておられた。ユダヤ人たちが自分を殺そうとしていたので、ユダヤを巡回しようとはされなかった。
John JapKougo 7:2  時に、ユダヤ人の仮庵の祭が近づいていた。
John JapKougo 7:3  そこで、イエスの兄弟たちがイエスに言った、「あなたがしておられるわざを弟子たちにも見せるために、ここを去りユダヤに行ってはいかがです。
John JapKougo 7:4  自分を公けにあらわそうと思っている人で、隠れて仕事をするものはありません。あなたがこれらのことをするからには、自分をはっきりと世にあらわしなさい」。
John JapKougo 7:5  こう言ったのは、兄弟たちもイエスを信じていなかったからである。
John JapKougo 7:6  そこでイエスは彼らに言われた、「わたしの時はまだきていない。しかし、あなたがたの時はいつも備わっている。
John JapKougo 7:7  世はあなたがたを憎み得ないが、わたしを憎んでいる。わたしが世のおこないの悪いことを、あかししているからである。
John JapKougo 7:8  あなたがたこそ祭に行きなさい。わたしはこの祭には行かない。わたしの時はまだ満ちていないから」。
John JapKougo 7:9  彼らにこう言って、イエスはガリラヤにとどまっておられた。
John JapKougo 7:10  しかし、兄弟たちが祭に行ったあとで、イエスも人目にたたぬように、ひそかに行かれた。
John JapKougo 7:11  ユダヤ人らは祭の時に、「あの人はどこにいるのか」と言って、イエスを捜していた。
John JapKougo 7:12  群衆の中に、イエスについていろいろとうわさが立った。ある人々は、「あれはよい人だ」と言い、他の人々は、「いや、あれは群衆を惑わしている」と言った。
John JapKougo 7:13  しかし、ユダヤ人らを恐れて、イエスのことを公然と口にする者はいなかった。
John JapKougo 7:14  祭も半ばになってから、イエスは宮に上って教え始められた。
John JapKougo 7:15  すると、ユダヤ人たちは驚いて言った、「この人は学問をしたこともないのに、どうして律法の知識をもっているのだろう」。
John JapKougo 7:16  そこでイエスは彼らに答えて言われた、「わたしの教はわたし自身の教ではなく、わたしをつかわされたかたの教である。
John JapKougo 7:17  神のみこころを行おうと思う者であれば、だれでも、わたしの語っているこの教が神からのものか、それとも、わたし自身から出たものか、わかるであろう。
John JapKougo 7:18  自分から出たことを語る者は、自分の栄光を求めるが、自分をつかわされたかたの栄光を求める者は真実であって、その人の内には偽りがない。
John JapKougo 7:19  モーセはあなたがたに律法を与えたではないか。それだのに、あなたがたのうちには、その律法を行う者がひとりもない。あなたがたは、なぜわたしを殺そうと思っているのか」。
John JapKougo 7:20  群衆は答えた、「あなたは悪霊に取りつかれている。だれがあなたを殺そうと思っているものか」。
John JapKougo 7:21  イエスは彼らに答えて言われた、「わたしが一つのわざをしたところ、あなたがたは皆それを見て驚いている。
John JapKougo 7:22  モーセはあなたがたに割礼を命じたので、(これは、実は、モーセから始まったのではなく、先祖たちから始まったものである)あなたがたは安息日にも人に割礼を施している。
John JapKougo 7:23  もし、モーセの律法が破られないように、安息日であっても割礼を受けるのなら、安息日に人の全身を丈夫にしてやったからといって、どうして、そんなにおこるのか。
John JapKougo 7:24  うわべで人をさばかないで、正しいさばきをするがよい」。
John JapKougo 7:25  さて、エルサレムのある人たちが言った、「この人は人々が殺そうと思っている者ではないか。
John JapKougo 7:26  見よ、彼は公然と語っているのに、人々はこれに対して何も言わない。役人たちは、この人がキリストであることを、ほんとうに知っているのではなかろうか。
John JapKougo 7:27  わたしたちはこの人がどこからきたのか知っている。しかし、キリストが現れる時には、どこから来るのか知っている者は、ひとりもいない」。
John JapKougo 7:28  イエスは宮の内で教えながら、叫んで言われた、「あなたがたは、わたしを知っており、また、わたしがどこからきたかも知っている。しかし、わたしは自分からきたのではない。わたしをつかわされたかたは真実であるが、あなたがたは、そのかたを知らない。
John JapKougo 7:29  わたしは、そのかたを知っている。わたしはそのかたのもとからきた者で、そのかたがわたしをつかわされたのである」。
John JapKougo 7:30  そこで人々はイエスを捕えようと計ったが、だれひとり手をかける者はなかった。イエスの時が、まだきていなかったからである。
John JapKougo 7:31  しかし、群衆の中の多くの者が、イエスを信じて言った、「キリストがきても、この人が行ったよりも多くのしるしを行うだろうか」。
John JapKougo 7:32  群衆がイエスについてこのようなうわさをしているのを、パリサイ人たちは耳にした。そこで、祭司長たちやパリサイ人たちは、イエスを捕えようとして、下役どもをつかわした。
John JapKougo 7:33  イエスは言われた、「今しばらくの間、わたしはあなたがたと一緒にいて、それから、わたしをおつかわしになったかたのみもとに行く。
John JapKougo 7:34  あなたがたはわたしを捜すであろうが、見つけることはできない。そしてわたしのいる所に、あなたがたは来ることができない」。
John JapKougo 7:35  そこでユダヤ人たちは互に言った、「わたしたちが見つけることができないというのは、どこへ行こうとしているのだろう。ギリシヤ人の中に離散している人たちのところにでも行って、ギリシヤ人を教えようというのだろうか。
John JapKougo 7:36  また、『わたしを捜すが、見つけることはできない。そしてわたしのいる所には来ることができないだろう』と言ったその言葉は、どういう意味だろう」。
John JapKougo 7:37  祭の終りの大事な日に、イエスは立って、叫んで言われた、「だれでもかわく者は、わたしのところにきて飲むがよい。
John JapKougo 7:38  わたしを信じる者は、聖書に書いてあるとおり、その腹から生ける水が川となって流れ出るであろう」。
John JapKougo 7:39  これは、イエスを信じる人々が受けようとしている御霊をさして言われたのである。すなわち、イエスはまだ栄光を受けておられなかったので、御霊がまだ下っていなかったのである。
John JapKougo 7:40  群衆のある者がこれらの言葉を聞いて、「このかたは、ほんとうに、あの預言者である」と言い、
John JapKougo 7:41  ほかの人たちは「このかたはキリストである」と言い、また、ある人々は、「キリストはまさか、ガリラヤからは出てこないだろう。
John JapKougo 7:42  キリストは、ダビデの子孫から、またダビデのいたベツレヘムの村から出ると、聖書に書いてあるではないか」と言った。
John JapKougo 7:43  こうして、群衆の間にイエスのことで分争が生じた。
John JapKougo 7:44  彼らのうちのある人々は、イエスを捕えようと思ったが、だれひとり手をかける者はなかった。
John JapKougo 7:45  さて、下役どもが祭司長たちやパリサイ人たちのところに帰ってきたので、彼らはその下役どもに言った、「なぜ、あの人を連れてこなかったのか」。
John JapKougo 7:46  下役どもは答えた、「この人の語るように語った者は、これまでにありませんでした」。
John JapKougo 7:47  パリサイ人たちが彼らに答えた、「あなたがたまでが、だまされているのではないか。
John JapKougo 7:48  役人たちやパリサイ人たちの中で、ひとりでも彼を信じた者があっただろうか。
John JapKougo 7:49  律法をわきまえないこの群衆は、のろわれている」。
John JapKougo 7:50  彼らの中のひとりで、以前にイエスに会いにきたことのあるニコデモが、彼らに言った、
John JapKougo 7:51  「わたしたちの律法によれば、まずその人の言い分を聞き、その人のしたことを知った上でなければ、さばくことをしないのではないか」。
John JapKougo 7:52  彼らは答えて言った、「あなたもガリラヤ出なのか。よく調べてみなさい、ガリラヤからは預言者が出るものではないことが、わかるだろう」。〔
John JapKougo 7:53  そして、人々はおのおの家に帰って行った。
Chapter 8
John JapKougo 8:2  朝早くまた宮にはいられると、人々が皆みもとに集まってきたので、イエスはすわって彼らを教えておられた。
John JapKougo 8:3  すると、律法学者たちやパリサイ人たちが、姦淫をしている時につかまえられた女をひっぱってきて、中に立たせた上、イエスに言った、
John JapKougo 8:4  「先生、この女は姦淫の場でつかまえられました。
John JapKougo 8:5  モーセは律法の中で、こういう女を石で打ち殺せと命じましたが、あなたはどう思いますか」。
John JapKougo 8:6  彼らがそう言ったのは、イエスをためして、訴える口実を得るためであった。しかし、イエスは身をかがめて、指で地面に何か書いておられた。
John JapKougo 8:7  彼らが問い続けるので、イエスは身を起して彼らに言われた、「あなたがたの中で罪のない者が、まずこの女に石を投げつけるがよい」。
John JapKougo 8:8  そしてまた身をかがめて、地面に物を書きつづけられた。
John JapKougo 8:9  これを聞くと、彼らは年寄から始めて、ひとりびとり出て行き、ついに、イエスだけになり、女は中にいたまま残された。
John JapKougo 8:10  そこでイエスは身を起して女に言われた、「女よ、みんなはどこにいるか。あなたを罰する者はなかったのか」。
John JapKougo 8:11  女は言った、「主よ、だれもございません」。イエスは言われた、「わたしもあなたを罰しない。お帰りなさい。今後はもう罪を犯さないように」。〕
John JapKougo 8:12  イエスは、また人々に語ってこう言われた、「わたしは世の光である。わたしに従って来る者は、やみのうちを歩くことがなく、命の光をもつであろう」。
John JapKougo 8:13  するとパリサイ人たちがイエスに言った、「あなたは、自分のことをあかししている。あなたのあかしは真実ではない」。
John JapKougo 8:14  イエスは彼らに答えて言われた、「たとい、わたしが自分のことをあかししても、わたしのあかしは真実である。それは、わたしがどこからきたのか、また、どこへ行くのかを知っているからである。しかし、あなたがたは、わたしがどこからきて、どこへ行くのかを知らない。
John JapKougo 8:15  あなたがたは肉によって人をさばくが、わたしはだれもさばかない。
John JapKougo 8:16  しかし、もしわたしがさばくとすれば、わたしのさばきは正しい。なぜなら、わたしはひとりではなく、わたしをつかわされたかたが、わたしと一緒だからである。
John JapKougo 8:17  あなたがたの律法には、ふたりによる証言は真実だと、書いてある。
John JapKougo 8:18  わたし自身のことをあかしするのは、わたしであるし、わたしをつかわされた父も、わたしのことをあかしして下さるのである」。
John JapKougo 8:19  すると、彼らはイエスに言った、「あなたの父はどこにいるのか」。イエスは答えられた、「あなたがたは、わたしをもわたしの父をも知っていない。もし、あなたがたがわたしを知っていたなら、わたしの父をも知っていたであろう」。
John JapKougo 8:20  イエスが宮の内で教えていた時、これらの言葉をさいせん箱のそばで語られたのであるが、イエスの時がまだきていなかったので、だれも捕える者がなかった。
John JapKougo 8:21  さて、また彼らに言われた、「わたしは去って行く。あなたがたはわたしを捜し求めるであろう。そして自分の罪のうちに死ぬであろう。わたしの行く所には、あなたがたは来ることができない」。
John JapKougo 8:22  そこでユダヤ人たちは言った、「わたしの行く所に、あなたがたは来ることができないと、言ったのは、あるいは自殺でもしようとするつもりか」。
John JapKougo 8:23  イエスは彼らに言われた、「あなたがたは下から出た者だが、わたしは上からきた者である。あなたがたはこの世の者であるが、わたしはこの世の者ではない。
John JapKougo 8:24  だからわたしは、あなたがたは自分の罪のうちに死ぬであろうと、言ったのである。もしわたしがそういう者であることをあなたがたが信じなければ、罪のうちに死ぬことになるからである」。
John JapKougo 8:25  そこで彼らはイエスに言った、「あなたは、いったい、どういうかたですか」。イエスは彼らに言われた、「わたしがどういう者であるかは、初めからあなたがたに言っているではないか。
John JapKougo 8:26  あなたがたについて、わたしの言うべきこと、さばくべきことが、たくさんある。しかし、わたしをつかわされたかたは真実なかたである。わたしは、そのかたから聞いたままを世にむかって語るのである」。
John JapKougo 8:27  彼らは、イエスが父について話しておられたことを悟らなかった。
John JapKougo 8:28  そこでイエスは言われた、「あなたがたが人の子を上げてしまった後はじめて、わたしがそういう者であること、また、わたしは自分からは何もせず、ただ父が教えて下さったままを話していたことが、わかってくるであろう。
John JapKougo 8:29  わたしをつかわされたかたは、わたしと一緒におられる。わたしは、いつも神のみこころにかなうことをしているから、わたしをひとり置きざりになさることはない」。
John JapKougo 8:30  これらのことを語られたところ、多くの人々がイエスを信じた。
John JapKougo 8:31  イエスは自分を信じたユダヤ人たちに言われた、「もしわたしの言葉のうちにとどまっておるなら、あなたがたは、ほんとうにわたしの弟子なのである。
John JapKougo 8:32  また真理を知るであろう。そして真理は、あなたがたに自由を得させるであろう」。
John JapKougo 8:33  そこで、彼らはイエスに言った、「わたしたちはアブラハムの子孫であって、人の奴隷になったことなどは、一度もない。どうして、あなたがたに自由を得させるであろうと、言われるのか」。
John JapKougo 8:34  イエスは彼らに答えられた、「よくよくあなたがたに言っておく。すべて罪を犯す者は罪の奴隷である。
John JapKougo 8:35  そして、奴隷はいつまでも家にいる者ではない。しかし、子はいつまでもいる。
John JapKougo 8:36  だから、もし子があなたがたに自由を得させるならば、あなたがたは、ほんとうに自由な者となるのである。
John JapKougo 8:37  わたしは、あなたがたがアブラハムの子孫であることを知っている。それだのに、あなたがたはわたしを殺そうとしている。わたしの言葉が、あなたがたのうちに根をおろしていないからである。
John JapKougo 8:38  わたしはわたしの父のもとで見たことを語っているが、あなたがたは自分の父から聞いたことを行っている」。
John JapKougo 8:39  彼らはイエスに答えて言った、「わたしたちの父はアブラハムである」。イエスは彼らに言われた、「もしアブラハムの子であるなら、アブラハムのわざをするがよい。
John JapKougo 8:40  ところが今、神から聞いた真理をあなたがたに語ってきたこのわたしを、殺そうとしている。そんなことをアブラハムはしなかった。
John JapKougo 8:41  あなたがたは、あなたがたの父のわざを行っているのである」。彼らは言った、「わたしたちは、不品行の結果うまれた者ではない。わたしたちにはひとりの父がある。それは神である」。
John JapKougo 8:42  イエスは彼らに言われた、「神があなたがたの父であるならば、あなたがたはわたしを愛するはずである。わたしは神から出た者、また神からきている者であるからだ。わたしは自分からきたのではなく、神からつかわされたのである。
John JapKougo 8:43  どうしてあなたがたは、わたしの話すことがわからないのか。あなたがたが、わたしの言葉を悟ることができないからである。
John JapKougo 8:44  あなたがたは自分の父、すなわち、悪魔から出てきた者であって、その父の欲望どおりを行おうと思っている。彼は初めから、人殺しであって、真理に立つ者ではない。彼のうちには真理がないからである。彼が偽りを言うとき、いつも自分の本音をはいているのである。彼は偽り者であり、偽りの父であるからだ。
John JapKougo 8:45  しかし、わたしが真理を語っているので、あなたがたはわたしを信じようとしない。
John JapKougo 8:46  あなたがたのうち、だれがわたしに罪があると責めうるのか。わたしは真理を語っているのに、なぜあなたがたは、わたしを信じないのか。
John JapKougo 8:47  神からきた者は神の言葉に聞き従うが、あなたがたが聞き従わないのは、神からきた者でないからである」。
John JapKougo 8:48  ユダヤ人たちはイエスに答えて言った、「あなたはサマリヤ人で、悪霊に取りつかれていると、わたしたちが言うのは、当然ではないか」。
John JapKougo 8:49  イエスは答えられた、「わたしは、悪霊に取りつかれているのではなくて、わたしの父を重んじているのだが、あなたがたはわたしを軽んじている。
John JapKougo 8:50  わたしは自分の栄光を求めてはいない。それを求めるかたが別にある。そのかたは、またさばくかたである。
John JapKougo 8:51  よくよく言っておく。もし人がわたしの言葉を守るならば、その人はいつまでも死を見ることがないであろう」。
John JapKougo 8:52  ユダヤ人たちが言った、「あなたが悪霊に取りつかれていることが、今わかった。アブラハムは死に、預言者たちも死んでいる。それだのに、あなたは、わたしの言葉を守る者はいつまでも死を味わうことがないであろうと、言われる。
John JapKougo 8:53  あなたは、わたしたちの父アブラハムより偉いのだろうか。彼も死に、預言者たちも死んだではないか。あなたは、いったい、自分をだれと思っているのか」。
John JapKougo 8:54  イエスは答えられた、「わたしがもし自分に栄光を帰するなら、わたしの栄光は、むなしいものである。わたしに栄光を与えるかたは、わたしの父であって、あなたがたが自分の神だと言っているのは、そのかたのことである。
John JapKougo 8:55  あなたがたはその神を知っていないが、わたしは知っている。もしわたしが神を知らないと言うならば、あなたがたと同じような偽り者であろう。しかし、わたしはそのかたを知り、その御言を守っている。
John JapKougo 8:56  あなたがたの父アブラハムは、わたしのこの日を見ようとして楽しんでいた。そしてそれを見て喜んだ」。
John JapKougo 8:57  そこでユダヤ人たちはイエスに言った、「あなたはまだ五十にもならないのに、アブラハムを見たのか」。
John JapKougo 8:58  イエスは彼らに言われた、「よくよくあなたがたに言っておく。アブラハムの生れる前からわたしは、いるのである」。
John JapKougo 8:59  そこで彼らは石をとって、イエスに投げつけようとした。しかし、イエスは身を隠して、宮から出て行かれた。
Chapter 9
John JapKougo 9:1  イエスが道をとおっておられるとき、生れつきの盲人を見られた。
John JapKougo 9:2  弟子たちはイエスに尋ねて言った、「先生、この人が生れつき盲人なのは、だれが罪を犯したためですか。本人ですか、それともその両親ですか」。
John JapKougo 9:3  イエスは答えられた、「本人が罪を犯したのでもなく、また、その両親が犯したのでもない。ただ神のみわざが、彼の上に現れるためである。
John JapKougo 9:4  わたしたちは、わたしをつかわされたかたのわざを、昼の間にしなければならない。夜が来る。すると、だれも働けなくなる。
John JapKougo 9:5  わたしは、この世にいる間は、世の光である」。
John JapKougo 9:6  イエスはそう言って、地につばきをし、そのつばきで、どろをつくり、そのどろを盲人の目に塗って言われた、
John JapKougo 9:7  「シロアム(つかわされた者、の意)の池に行って洗いなさい」。そこで彼は行って洗った。そして見えるようになって、帰って行った。
John JapKougo 9:8  近所の人々や、彼がもと、こじきであったのを見知っていた人々が言った、「この人は、すわってこじきをしていた者ではないか」。
John JapKougo 9:9  ある人々は「その人だ」と言い、他の人々は「いや、ただあの人に似ているだけだ」と言った。しかし、本人は「わたしがそれだ」と言った。
John JapKougo 9:10  そこで人々は彼に言った、「では、おまえの目はどうしてあいたのか」。
John JapKougo 9:11  彼は答えた、「イエスというかたが、どろをつくって、わたしの目に塗り、『シロアムに行って洗え』と言われました。それで、行って洗うと、見えるようになりました」。
John JapKougo 9:12  人々は彼に言った、「その人はどこにいるのか」。彼は「知りません」と答えた。
John JapKougo 9:13  人々は、もと盲人であったこの人を、パリサイ人たちのところにつれて行った。
John JapKougo 9:14  イエスがどろをつくって彼の目をあけたのは、安息日であった。
John JapKougo 9:15  パリサイ人たちもまた、「どうして見えるようになったのか」、と彼に尋ねた。彼は答えた、「あのかたがわたしの目にどろを塗り、わたしがそれを洗い、そして見えるようになりました」。
John JapKougo 9:16  そこで、あるパリサイ人たちが言った、「その人は神からきた人ではない。安息日を守っていないのだから」。しかし、ほかの人々は言った、「罪のある人が、どうしてそのようなしるしを行うことができようか」。そして彼らの間に分争が生じた。
John JapKougo 9:17  そこで彼らは、もう一度この盲人に聞いた、「おまえの目をあけてくれたその人を、どう思うか」。「預言者だと思います」と彼は言った。
John JapKougo 9:18  ユダヤ人たちは、彼がもと盲人であったが見えるようになったことを、まだ信じなかった。ついに彼らは、目が見えるようになったこの人の両親を呼んで、
John JapKougo 9:19  尋ねて言った、「これが、生れつき盲人であったと、おまえたちの言っているむすこか。それではどうして、いま目が見えるのか」。
John JapKougo 9:20  両親は答えて言った、「これがわたしどものむすこであること、また生れつき盲人であったことは存じています。
John JapKougo 9:21  しかし、どうしていま見えるようになったのか、それは知りません。また、だれがその目をあけて下さったのかも知りません。あれに聞いて下さい。あれはもうおとなですから、自分のことは自分で話せるでしょう」。
John JapKougo 9:22  両親はユダヤ人たちを恐れていたので、こう答えたのである。それは、もしイエスをキリストと告白する者があれば、会堂から追い出すことに、ユダヤ人たちが既に決めていたからである。
John JapKougo 9:23  彼の両親が「おとなですから、あれに聞いて下さい」と言ったのは、そのためであった。
John JapKougo 9:24  そこで彼らは、盲人であった人をもう一度呼んで言った、「神に栄光を帰するがよい。あの人が罪人であることは、わたしたちにはわかっている」。
John JapKougo 9:25  すると彼は言った、「あのかたが罪人であるかどうか、わたしは知りません。ただ一つのことだけ知っています。わたしは盲であったが、今は見えるということです」。
John JapKougo 9:26  そこで彼らは言った、「その人はおまえに何をしたのか。どんなにしておまえの目をあけたのか」。
John JapKougo 9:27  彼は答えた、「そのことはもう話してあげたのに、聞いてくれませんでした。なぜまた聞こうとするのですか。あなたがたも、あの人の弟子になりたいのですか」。
John JapKougo 9:28  そこで彼らは彼をののしって言った、「おまえはあれの弟子だが、わたしたちはモーセの弟子だ。
John JapKougo 9:29  モーセに神が語られたということは知っている。だが、あの人がどこからきた者か、わたしたちは知らぬ」。
John JapKougo 9:30  そこで彼が答えて言った、「わたしの目をあけて下さったのに、そのかたがどこからきたか、ご存じないとは、不思議千万です。
John JapKougo 9:31  わたしたちはこのことを知っています。神は罪人の言うことはお聞きいれになりませんが、神を敬い、そのみこころを行う人の言うことは、聞きいれて下さいます。
John JapKougo 9:32  生れつき盲であった者の目をあけた人があるということは、世界が始まって以来、聞いたことがありません。
John JapKougo 9:33  もしあのかたが神からきた人でなかったら、何一つできなかったはずです」。
John JapKougo 9:34  これを聞いて彼らは言った、「おまえは全く罪の中に生れていながら、わたしたちを教えようとするのか」。そして彼を外へ追い出した。
John JapKougo 9:35  イエスは、その人が外へ追い出されたことを聞かれた。そして彼に会って言われた、「あなたは人の子を信じるか」。
John JapKougo 9:36  彼は答えて言った、「主よ、それはどなたですか。そのかたを信じたいのですが」。
John JapKougo 9:37  イエスは彼に言われた、「あなたは、もうその人に会っている。今あなたと話しているのが、その人である」。
John JapKougo 9:38  すると彼は、「主よ、信じます」と言って、イエスを拝した。
John JapKougo 9:39  そこでイエスは言われた、「わたしがこの世にきたのは、さばくためである。すなわち、見えない人たちが見えるようになり、見える人たちが見えないようになるためである」。
John JapKougo 9:40  そこにイエスと一緒にいたあるパリサイ人たちが、それを聞いてイエスに言った、「それでは、わたしたちも盲なのでしょうか」。
John JapKougo 9:41  イエスは彼らに言われた、「もしあなたがたが盲人であったなら、罪はなかったであろう。しかし、今あなたがたが『見える』と言い張るところに、あなたがたの罪がある。
Chapter 10
John JapKougo 10:1  よくよくあなたがたに言っておく。羊の囲いにはいるのに、門からでなく、ほかの所からのりこえて来る者は、盗人であり、強盗である。
John JapKougo 10:2  門からはいる者は、羊の羊飼である。
John JapKougo 10:3  門番は彼のために門を開き、羊は彼の声を聞く。そして彼は自分の羊の名をよんで連れ出す。
John JapKougo 10:4  自分の羊をみな出してしまうと、彼は羊の先頭に立って行く。羊はその声を知っているので、彼について行くのである。
John JapKougo 10:5  ほかの人には、ついて行かないで逃げ去る。その人の声を知らないからである」。
John JapKougo 10:6  イエスは彼らにこの比喩を話されたが、彼らは自分たちにお話しになっているのが何のことだか、わからなかった。
John JapKougo 10:7  そこで、イエスはまた言われた、「よくよくあなたがたに言っておく。わたしは羊の門である。
John JapKougo 10:8  わたしよりも前にきた人は、みな盗人であり、強盗である。羊は彼らに聞き従わなかった。
John JapKougo 10:9  わたしは門である。わたしをとおってはいる者は救われ、また出入りし、牧草にありつくであろう。
John JapKougo 10:10  盗人が来るのは、盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするためにほかならない。わたしがきたのは、羊に命を得させ、豊かに得させるためである。
John JapKougo 10:11  わたしはよい羊飼である。よい羊飼は、羊のために命を捨てる。
John JapKougo 10:12  羊飼ではなく、羊が自分のものでもない雇人は、おおかみが来るのを見ると、羊をすてて逃げ去る。そして、おおかみは羊を奪い、また追い散らす。
John JapKougo 10:13  彼は雇人であって、羊のことを心にかけていないからである。
John JapKougo 10:14  わたしはよい羊飼であって、わたしの羊を知り、わたしの羊はまた、わたしを知っている。
John JapKougo 10:15  それはちょうど、父がわたしを知っておられ、わたしが父を知っているのと同じである。そして、わたしは羊のために命を捨てるのである。
John JapKougo 10:16  わたしにはまた、この囲いにいない他の羊がある。わたしは彼らをも導かねばならない。彼らも、わたしの声に聞き従うであろう。そして、ついに一つの群れ、ひとりの羊飼となるであろう。
John JapKougo 10:17  父は、わたしが自分の命を捨てるから、わたしを愛して下さるのである。命を捨てるのは、それを再び得るためである。
John JapKougo 10:18  だれかが、わたしからそれを取り去るのではない。わたしが、自分からそれを捨てるのである。わたしには、それを捨てる力があり、またそれを受ける力もある。これはわたしの父から授かった定めである」。
John JapKougo 10:19  これらの言葉を語られたため、ユダヤ人の間にまたも分争が生じた。
John JapKougo 10:20  そのうちの多くの者が言った、「彼は悪霊に取りつかれて、気が狂っている。どうして、あなたがたはその言うことを聞くのか」。
John JapKougo 10:21  他の人々は言った、「それは悪霊に取りつかれた者の言葉ではない。悪霊は盲人の目をあけることができようか」。
John JapKougo 10:22  そのころ、エルサレムで宮きよめの祭が行われた。時は冬であった。
John JapKougo 10:23  イエスは、宮の中にあるソロモンの廊を歩いておられた。
John JapKougo 10:24  するとユダヤ人たちが、イエスを取り囲んで言った、「いつまでわたしたちを不安のままにしておくのか。あなたがキリストであるなら、そうとはっきり言っていただきたい」。
John JapKougo 10:25  イエスは彼らに答えられた、「わたしは話したのだが、あなたがたは信じようとしない。わたしの父の名によってしているすべてのわざが、わたしのことをあかししている。
John JapKougo 10:26  あなたがたが信じないのは、わたしの羊でないからである。
John JapKougo 10:27  わたしの羊はわたしの声に聞き従う。わたしは彼らを知っており、彼らはわたしについて来る。
John JapKougo 10:28  わたしは、彼らに永遠の命を与える。だから、彼らはいつまでも滅びることがなく、また、彼らをわたしの手から奪い去る者はない。
John JapKougo 10:29  わたしの父がわたしに下さったものは、すべてにまさるものである。そしてだれも父のみ手から、それを奪い取ることはできない。
John JapKougo 10:31  そこでユダヤ人たちは、イエスを打ち殺そうとして、また石を取りあげた。
John JapKougo 10:32  するとイエスは彼らに答えられた、「わたしは、父による多くのよいわざを、あなたがたに示した。その中のどのわざのために、わたしを石で打ち殺そうとするのか」。
John JapKougo 10:33  ユダヤ人たちは答えた、「あなたを石で殺そうとするのは、よいわざをしたからではなく、神を汚したからである。また、あなたは人間であるのに、自分を神としているからである」。
John JapKougo 10:34  イエスは彼らに答えられた、「あなたがたの律法に、『わたしは言う、あなたがたは神々である』と書いてあるではないか。
John JapKougo 10:35  神の言を託された人々が、神々といわれておるとすれば、(そして聖書の言は、すたることがあり得ない)
John JapKougo 10:36  父が聖別して、世につかわされた者が、『わたしは神の子である』と言ったからとて、どうして『あなたは神を汚す者だ』と言うのか。
John JapKougo 10:37  もしわたしが父のわざを行わないとすれば、わたしを信じなくてもよい。
John JapKougo 10:38  しかし、もし行っているなら、たといわたしを信じなくても、わたしのわざを信じるがよい。そうすれば、父がわたしにおり、また、わたしが父におることを知って悟るであろう」。
John JapKougo 10:39  そこで、彼らはまたイエスを捕えようとしたが、イエスは彼らの手をのがれて、去って行かれた。
John JapKougo 10:40  さて、イエスはまたヨルダンの向こう岸、すなわち、ヨハネが初めにバプテスマを授けていた所に行き、そこに滞在しておられた。
John JapKougo 10:41  多くの人々がイエスのところにきて、互に言った、「ヨハネはなんのしるしも行わなかったが、ヨハネがこのかたについて言ったことは、皆ほんとうであった」。
John JapKougo 10:42  そして、そこで多くの者がイエスを信じた。
Chapter 11
John JapKougo 11:1  さて、ひとりの病人がいた。ラザロといい、マリヤとその姉妹マルタの村ベタニヤの人であった。
John JapKougo 11:2  このマリヤは主に香油をぬり、自分の髪の毛で、主の足をふいた女であって、病気であったのは、彼女の兄弟ラザロであった。
John JapKougo 11:3  姉妹たちは人をイエスのもとにつかわして、「主よ、ただ今、あなたが愛しておられる者が病気をしています」と言わせた。
John JapKougo 11:4  イエスはそれを聞いて言われた、「この病気は死ぬほどのものではない。それは神の栄光のため、また、神の子がそれによって栄光を受けるためのものである」。
John JapKougo 11:5  イエスは、マルタとその姉妹とラザロとを愛しておられた。
John JapKougo 11:6  ラザロが病気であることを聞いてから、なおふつか、そのおられた所に滞在された。
John JapKougo 11:7  それから弟子たちに、「もう一度ユダヤに行こう」と言われた。
John JapKougo 11:8  弟子たちは言った、「先生、ユダヤ人らが、さきほどもあなたを石で殺そうとしていましたのに、またそこに行かれるのですか」。
John JapKougo 11:9  イエスは答えられた、「一日には十二時間あるではないか。昼間あるけば、人はつまずくことはない。この世の光を見ているからである。
John JapKougo 11:10  しかし、夜あるけば、つまずく。その人のうちに、光がないからである」。
John JapKougo 11:11  そう言われたが、それからまた、彼らに言われた、「わたしたちの友ラザロが眠っている。わたしは彼を起しに行く」。
John JapKougo 11:12  すると弟子たちは言った、「主よ、眠っているのでしたら、助かるでしょう」。
John JapKougo 11:13  イエスはラザロが死んだことを言われたのであるが、弟子たちは、眠って休んでいることをさして言われたのだと思った。
John JapKougo 11:14  するとイエスは、あからさまに彼らに言われた、「ラザロは死んだのだ。
John JapKougo 11:15  そして、わたしがそこにいあわせなかったことを、あなたがたのために喜ぶ。それは、あなたがたが信じるようになるためである。では、彼のところに行こう」。
John JapKougo 11:16  するとデドモと呼ばれているトマスが、仲間の弟子たちに言った、「わたしたちも行って、先生と一緒に死のうではないか」。
John JapKougo 11:17  さて、イエスが行ってごらんになると、ラザロはすでに四日間も墓の中に置かれていた。
John JapKougo 11:18  ベタニヤはエルサレムに近く、二十五丁ばかり離れたところにあった。
John JapKougo 11:19  大ぜいのユダヤ人が、その兄弟のことで、マルタとマリヤとを慰めようとしてきていた。
John JapKougo 11:20  マルタはイエスがこられたと聞いて、出迎えに行ったが、マリヤは家ですわっていた。
John JapKougo 11:21  マルタはイエスに言った、「主よ、もしあなたがここにいて下さったなら、わたしの兄弟は死ななかったでしょう。
John JapKougo 11:22  しかし、あなたがどんなことをお願いになっても、神はかなえて下さることを、わたしは今でも存じています」。
John JapKougo 11:23  イエスはマルタに言われた、「あなたの兄弟はよみがえるであろう」。
John JapKougo 11:24  マルタは言った、「終りの日のよみがえりの時よみがえることは、存じています」。
John JapKougo 11:25  イエスは彼女に言われた、「わたしはよみがえりであり、命である。わたしを信じる者は、たとい死んでも生きる。
John JapKougo 11:26  また、生きていて、わたしを信じる者は、いつまでも死なない。あなたはこれを信じるか」。
John JapKougo 11:27  マルタはイエスに言った、「主よ、信じます。あなたがこの世にきたるべきキリスト、神の御子であると信じております」。
John JapKougo 11:28  マルタはこう言ってから、帰って姉妹のマリヤを呼び、「先生がおいでになって、あなたを呼んでおられます」と小声で言った。
John JapKougo 11:29  これを聞いたマリヤはすぐ立ち上がって、イエスのもとに行った。
John JapKougo 11:30  イエスはまだ村に、はいってこられず、マルタがお迎えしたその場所におられた。
John JapKougo 11:31  マリヤと一緒に家にいて彼女を慰めていたユダヤ人たちは、マリヤが急いで立ち上がって出て行くのを見て、彼女は墓に泣きに行くのであろうと思い、そのあとからついて行った。
John JapKougo 11:32  マリヤは、イエスのおられる所に行ってお目にかかり、その足もとにひれ伏して言った、「主よ、もしあなたがここにいて下さったなら、わたしの兄弟は死ななかったでしょう」。
John JapKougo 11:33  イエスは、彼女が泣き、また、彼女と一緒にきたユダヤ人たちも泣いているのをごらんになり、激しく感動し、また心を騒がせ、そして言われた、
John JapKougo 11:34  「彼をどこに置いたのか」。彼らはイエスに言った、「主よ、きて、ごらん下さい」。
John JapKougo 11:36  するとユダヤ人たちは言った、「ああ、なんと彼を愛しておられたことか」。
John JapKougo 11:37  しかし、彼らのある人たちは言った、「あの盲人の目をあけたこの人でも、ラザロを死なせないようには、できなかったのか」。
John JapKougo 11:38  イエスはまた激しく感動して、墓にはいられた。それは洞穴であって、そこに石がはめてあった。
John JapKougo 11:39  イエスは言われた、「石を取りのけなさい」。死んだラザロの姉妹マルタが言った、「主よ、もう臭くなっております。四日もたっていますから」。
John JapKougo 11:40  イエスは彼女に言われた、「もし信じるなら神の栄光を見るであろうと、あなたに言ったではないか」。
John JapKougo 11:41  人々は石を取りのけた。すると、イエスは目を天にむけて言われた、「父よ、わたしの願いをお聞き下さったことを感謝します。
John JapKougo 11:42  あなたがいつでもわたしの願いを聞きいれて下さることを、よく知っています。しかし、こう申しますのは、そばに立っている人々に、あなたがわたしをつかわされたことを、信じさせるためであります」。
John JapKougo 11:43  こう言いながら、大声で「ラザロよ、出てきなさい」と呼ばわれた。
John JapKougo 11:44  すると、死人は手足を布でまかれ、顔も顔おおいで包まれたまま、出てきた。イエスは人々に言われた、「彼をほどいてやって、帰らせなさい」。
John JapKougo 11:45  マリヤのところにきて、イエスのなさったことを見た多くのユダヤ人たちは、イエスを信じた。
John JapKougo 11:46  しかし、そのうちの数人がパリサイ人たちのところに行って、イエスのされたことを告げた。
John JapKougo 11:47  そこで、祭司長たちとパリサイ人たちとは、議会を召集して言った、「この人が多くのしるしを行っているのに、お互は何をしているのだ。
John JapKougo 11:48  もしこのままにしておけば、みんなが彼を信じるようになるだろう。そのうえ、ローマ人がやってきて、わたしたちの土地も人民も奪ってしまうであろう」。
John JapKougo 11:49  彼らのうちのひとりで、その年の大祭司であったカヤパが、彼らに言った、「あなたがたは、何もわかっていないし、
John JapKougo 11:50  ひとりの人が人民に代って死んで、全国民が滅びないようになるのがわたしたちにとって得だということを、考えてもいない」。
John JapKougo 11:51  このことは彼が自分から言ったのではない。彼はこの年の大祭司であったので、預言をして、イエスが国民のために、
John JapKougo 11:52  ただ国民のためだけではなく、また散在している神の子らを一つに集めるために、死ぬことになっていると、言ったのである。
John JapKougo 11:53  彼らはこの日からイエスを殺そうと相談した。
John JapKougo 11:54  そのためイエスは、もはや公然とユダヤ人の間を歩かないで、そこを出て、荒野に近い地方のエフライムという町に行かれ、そこに弟子たちと一緒に滞在しておられた。
John JapKougo 11:55  さて、ユダヤ人の過越の祭が近づいたので、多くの人々は身をきよめるために、祭の前に、地方からエルサレムへ上った。
John JapKougo 11:56  人々はイエスを捜し求め、宮の庭に立って互に言った、「あなたがたはどう思うか。イエスはこの祭にこないのだろうか」。
John JapKougo 11:57  祭司長たちとパリサイ人たちとは、イエスを捕えようとして、そのいどころを知っている者があれば申し出よ、という指令を出していた。
Chapter 12
John JapKougo 12:1  過越の祭の六日まえに、イエスはベタニヤに行かれた。そこは、イエスが死人の中からよみがえらせたラザロのいた所である。
John JapKougo 12:2  イエスのためにそこで夕食の用意がされ、マルタは給仕をしていた。イエスと一緒に食卓についていた者のうちに、ラザロも加わっていた。
John JapKougo 12:3  その時、マリヤは高価で純粋なナルドの香油一斤を持ってきて、イエスの足にぬり、自分の髪の毛でそれをふいた。すると、香油のかおりが家にいっぱいになった。
John JapKougo 12:4  弟子のひとりで、イエスを裏切ろうとしていたイスカリオテのユダが言った、
John JapKougo 12:5  「なぜこの香油を三百デナリに売って、貧しい人たちに、施さなかったのか」。
John JapKougo 12:6  彼がこう言ったのは、貧しい人たちに対する思いやりがあったからではなく、自分が盗人であり、財布を預かっていて、その中身をごまかしていたからであった。
John JapKougo 12:7  イエスは言われた、「この女のするままにさせておきなさい。わたしの葬りの日のために、それをとっておいたのだから。
John JapKougo 12:8  貧しい人たちはいつもあなたがたと共にいるが、わたしはいつも共にいるわけではない」。
John JapKougo 12:9  大ぜいのユダヤ人たちが、そこにイエスのおられるのを知って、押しよせてきた。それはイエスに会うためだけではなく、イエスが死人のなかから、よみがえらせたラザロを見るためでもあった。
John JapKougo 12:10  そこで祭司長たちは、ラザロも殺そうと相談した。
John JapKougo 12:11  それは、ラザロのことで、多くのユダヤ人が彼らを離れ去って、イエスを信じるに至ったからである。
John JapKougo 12:12  その翌日、祭にきていた大ぜいの群衆は、イエスがエルサレムにこられると聞いて、
John JapKougo 12:13  しゅろの枝を手にとり、迎えに出て行った。そして叫んだ、「ホサナ、主の御名によってきたる者に祝福あれ、イスラエルの王に」。
John JapKougo 12:14  イエスは、ろばの子を見つけて、その上に乗られた。それは
John JapKougo 12:15  「シオンの娘よ、恐れるな。見よ、あなたの王がろばの子に乗っておいでになる」と書いてあるとおりであった。
John JapKougo 12:16  弟子たちは初めにはこのことを悟らなかったが、イエスが栄光を受けられた時に、このことがイエスについて書かれてあり、またそのとおりに、人々がイエスに対してしたのだということを、思い起した。
John JapKougo 12:17  また、イエスがラザロを墓から呼び出して、死人の中からよみがえらせたとき、イエスと一緒にいた群衆が、そのあかしをした。
John JapKougo 12:18  群衆がイエスを迎えに出たのは、イエスがこのようなしるしを行われたことを、聞いていたからである。
John JapKougo 12:19  そこで、パリサイ人たちは互に言った、「何をしてもむだだった。世をあげて彼のあとを追って行ったではないか」。
John JapKougo 12:20  祭で礼拝するために上ってきた人々のうちに、数人のギリシヤ人がいた。
John JapKougo 12:21  彼らはガリラヤのベツサイダ出であるピリポのところにきて、「君よ、イエスにお目にかかりたいのですが」と言って頼んだ。
John JapKougo 12:22  ピリポはアンデレのところに行ってそのことを話し、アンデレとピリポは、イエスのもとに行って伝えた。
John JapKougo 12:23  すると、イエスは答えて言われた、「人の子が栄光を受ける時がきた。
John JapKougo 12:24  よくよくあなたがたに言っておく。一粒の麦が地に落ちて死ななければ、それはただ一粒のままである。しかし、もし死んだなら、豊かに実を結ぶようになる。
John JapKougo 12:25  自分の命を愛する者はそれを失い、この世で自分の命を憎む者は、それを保って永遠の命に至るであろう。
John JapKougo 12:26  もしわたしに仕えようとする人があれば、その人はわたしに従って来るがよい。そうすれば、わたしのおる所に、わたしに仕える者もまた、おるであろう。もしわたしに仕えようとする人があれば、その人を父は重んじて下さるであろう。
John JapKougo 12:27  今わたしは心が騒いでいる。わたしはなんと言おうか。父よ、この時からわたしをお救い下さい。しかし、わたしはこのために、この時に至ったのです。
John JapKougo 12:28  父よ、み名があがめられますように」。すると天から声があった、「わたしはすでに栄光をあらわした。そして、更にそれをあらわすであろう」。
John JapKougo 12:29  すると、そこに立っていた群衆がこれを聞いて、「雷がなったのだ」と言い、ほかの人たちは、「御使が彼に話しかけたのだ」と言った。
John JapKougo 12:30  イエスは答えて言われた、「この声があったのは、わたしのためではなく、あなたがたのためである。
John JapKougo 12:31  今はこの世がさばかれる時である。今こそこの世の君は追い出されるであろう。
John JapKougo 12:32  そして、わたしがこの地から上げられる時には、すべての人をわたしのところに引きよせるであろう」。
John JapKougo 12:33  イエスはこう言って、自分がどんな死に方で死のうとしていたかを、お示しになったのである。
John JapKougo 12:34  すると群衆はイエスにむかって言った、「わたしたちは律法によって、キリストはいつまでも生きておいでになるのだ、と聞いていました。それだのに、どうして人の子は上げられねばならないと、言われるのですか。その人の子とは、だれのことですか」。
John JapKougo 12:35  そこでイエスは彼らに言われた、「もうしばらくの間、光はあなたがたと一緒にここにある。光がある間に歩いて、やみに追いつかれないようにしなさい。やみの中を歩く者は、自分がどこへ行くのかわかっていない。
John JapKougo 12:36  光のある間に、光の子となるために、光を信じなさい」。イエスはこれらのことを話してから、そこを立ち去って、彼らから身をお隠しになった。
John JapKougo 12:37  このように多くのしるしを彼らの前でなさったが、彼らはイエスを信じなかった。
John JapKougo 12:38  それは、預言者イザヤの次の言葉が成就するためである、「主よ、わたしたちの説くところを、だれが信じたでしょうか。また、主のみ腕はだれに示されたでしょうか」。
John JapKougo 12:39  こういうわけで、彼らは信じることができなかった。イザヤはまた、こうも言った、
John JapKougo 12:40  「神は彼らの目をくらまし、心をかたくなになさった。それは、彼らが目で見ず、心で悟らず、悔い改めていやされることがないためである」。
John JapKougo 12:41  イザヤがこう言ったのは、イエスの栄光を見たからであって、イエスのことを語ったのである。
John JapKougo 12:42  しかし、役人たちの中にも、イエスを信じた者が多かったが、パリサイ人をはばかって、告白はしなかった。会堂から追い出されるのを恐れていたのである。
John JapKougo 12:43  彼らは神のほまれよりも、人のほまれを好んだからである。
John JapKougo 12:44  イエスは大声で言われた、「わたしを信じる者は、わたしを信じるのではなく、わたしをつかわされたかたを信じるのであり、
John JapKougo 12:45  また、わたしを見る者は、わたしをつかわされたかたを見るのである。
John JapKougo 12:46  わたしは光としてこの世にきた。それは、わたしを信じる者が、やみのうちにとどまらないようになるためである。
John JapKougo 12:47  たとい、わたしの言うことを聞いてそれを守らない人があっても、わたしはその人をさばかない。わたしがきたのは、この世をさばくためではなく、この世を救うためである。
John JapKougo 12:48  わたしを捨てて、わたしの言葉を受けいれない人には、その人をさばくものがある。わたしの語ったその言葉が、終りの日にその人をさばくであろう。
John JapKougo 12:49  わたしは自分から語ったのではなく、わたしをつかわされた父ご自身が、わたしの言うべきこと、語るべきことをお命じになったのである。
John JapKougo 12:50  わたしは、この命令が永遠の命であることを知っている。それゆえに、わたしが語っていることは、わたしの父がわたしに仰せになったことを、そのまま語っているのである」。
Chapter 13
John JapKougo 13:1  過越の祭の前に、イエスは、この世を去って父のみもとに行くべき自分の時がきたことを知り、世にいる自分の者たちを愛して、彼らを最後まで愛し通された。
John JapKougo 13:2  夕食のとき、悪魔はすでにシモンの子イスカリオテのユダの心に、イエスを裏切ろうとする思いを入れていたが、
John JapKougo 13:3  イエスは、父がすべてのものを自分の手にお与えになったこと、また、自分は神から出てきて、神にかえろうとしていることを思い、
John JapKougo 13:4  夕食の席から立ち上がって、上着を脱ぎ、手ぬぐいをとって腰に巻き、
John JapKougo 13:5  それから水をたらいに入れて、弟子たちの足を洗い、腰に巻いた手ぬぐいでふき始められた。
John JapKougo 13:6  こうして、シモン・ペテロの番になった。すると彼はイエスに、「主よ、あなたがわたしの足をお洗いになるのですか」と言った。
John JapKougo 13:7  イエスは彼に答えて言われた、「わたしのしていることは今あなたにはわからないが、あとでわかるようになるだろう」。
John JapKougo 13:8  ペテロはイエスに言った、「わたしの足を決して洗わないで下さい」。イエスは彼に答えられた、「もしわたしがあなたの足を洗わないなら、あなたはわたしとなんの係わりもなくなる」。
John JapKougo 13:9  シモン・ペテロはイエスに言った、「主よ、では、足だけではなく、どうぞ、手も頭も」。
John JapKougo 13:10  イエスは彼に言われた、「すでにからだを洗った者は、足のほかは洗う必要がない。全身がきれいなのだから。あなたがたはきれいなのだ。しかし、みんながそうなのではない」。
John JapKougo 13:11  イエスは自分を裏切る者を知っておられた。それで、「みんながきれいなのではない」と言われたのである。
John JapKougo 13:12  こうして彼らの足を洗ってから、上着をつけ、ふたたび席にもどって、彼らに言われた、「わたしがあなたがたにしたことがわかるか。
John JapKougo 13:13  あなたがたはわたしを教師、また主と呼んでいる。そう言うのは正しい。わたしはそのとおりである。
John JapKougo 13:14  しかし、主であり、また教師であるわたしが、あなたがたの足を洗ったからには、あなたがたもまた、互に足を洗い合うべきである。
John JapKougo 13:15  わたしがあなたがたにしたとおりに、あなたがたもするように、わたしは手本を示したのだ。
John JapKougo 13:16  よくよくあなたがたに言っておく。僕はその主人にまさるものではなく、つかわされた者はつかわした者にまさるものではない。
John JapKougo 13:17  もしこれらのことがわかっていて、それを行うなら、あなたがたはさいわいである。
John JapKougo 13:18  あなたがた全部の者について、こう言っているのではない。わたしは自分が選んだ人たちを知っている。しかし、『わたしのパンを食べている者が、わたしにむかってそのかかとをあげた』とある聖書は成就されなければならない。
John JapKougo 13:19  そのことがまだ起らない今のうちに、あなたがたに言っておく。いよいよ事が起ったとき、わたしがそれであることを、あなたがたが信じるためである。
John JapKougo 13:20  よくよくあなたがたに言っておく。わたしがつかわす者を受けいれる者は、わたしを受けいれるのである。わたしを受けいれる者は、わたしをつかわされたかたを、受けいれるのである」。
John JapKougo 13:21  イエスがこれらのことを言われた後、その心が騒ぎ、おごそかに言われた、「よくよくあなたがたに言っておく。あなたがたのうちのひとりが、わたしを裏切ろうとしている」。
John JapKougo 13:22  弟子たちはだれのことを言われたのか察しかねて、互に顔を見合わせた。
John JapKougo 13:23  弟子たちのひとりで、イエスの愛しておられた者が、み胸に近く席についていた。
John JapKougo 13:24  そこで、シモン・ペテロは彼に合図をして言った、「だれのことをおっしゃったのか、知らせてくれ」。
John JapKougo 13:25  その弟子はそのままイエスの胸によりかかって、「主よ、だれのことですか」と尋ねると、
John JapKougo 13:26  イエスは答えられた、「わたしが一きれの食物をひたして与える者が、それである」。そして、一きれの食物をひたしてとり上げ、シモンの子イスカリオテのユダにお与えになった。
John JapKougo 13:27  この一きれの食物を受けるやいなや、サタンがユダにはいった。そこでイエスは彼に言われた、「しようとしていることを、今すぐするがよい」。
John JapKougo 13:28  席を共にしていた者のうち、なぜユダにこう言われたのか、わかっていた者はひとりもなかった。
John JapKougo 13:29  ある人々は、ユダが金入れをあずかっていたので、イエスが彼に、「祭のために必要なものを買え」と言われたか、あるいは、貧しい者に何か施させようとされたのだと思っていた。
John JapKougo 13:30  ユダは一きれの食物を受けると、すぐに出て行った。時は夜であった。
John JapKougo 13:31  さて、彼が出て行くと、イエスは言われた、「今や人の子は栄光を受けた。神もまた彼によって栄光をお受けになった。
John JapKougo 13:32  彼によって栄光をお受けになったのなら、神ご自身も彼に栄光をお授けになるであろう。すぐにもお授けになるであろう。
John JapKougo 13:33  子たちよ、わたしはまだしばらく、あなたがたと一緒にいる。あなたがたはわたしを捜すだろうが、すでにユダヤ人たちに言ったとおり、今あなたがたにも言う、『あなたがたはわたしの行く所に来ることはできない』。
John JapKougo 13:34  わたしは、新しいいましめをあなたがたに与える、互に愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互に愛し合いなさい。
John JapKougo 13:35  互に愛し合うならば、それによって、あなたがたがわたしの弟子であることを、すべての者が認めるであろう」。
John JapKougo 13:36  シモン・ペテロがイエスに言った、「主よ、どこへおいでになるのですか」。イエスは答えられた、「あなたはわたしの行くところに、今はついて来ることはできない。しかし、あとになってから、ついて来ることになろう」。
John JapKougo 13:37  ペテロはイエスに言った、「主よ、なぜ、今あなたについて行くことができないのですか。あなたのためには、命も捨てます」。
John JapKougo 13:38  イエスは答えられた、「わたしのために命を捨てると言うのか。よくよくあなたに言っておく。鶏が鳴く前に、あなたはわたしを三度知らないと言うであろう」。
Chapter 14
John JapKougo 14:1  「あなたがたは、心を騒がせないがよい。神を信じ、またわたしを信じなさい。
John JapKougo 14:2  わたしの父の家には、すまいがたくさんある。もしなかったならば、わたしはそう言っておいたであろう。あなたがたのために、場所を用意しに行くのだから。
John JapKougo 14:3  そして、行って、場所の用意ができたならば、またきて、あなたがたをわたしのところに迎えよう。わたしのおる所にあなたがたもおらせるためである。
John JapKougo 14:4  わたしがどこへ行くのか、その道はあなたがたにわかっている」。
John JapKougo 14:5  トマスはイエスに言った、「主よ、どこへおいでになるのか、わたしたちにはわかりません。どうしてその道がわかるでしょう」。
John JapKougo 14:6  イエスは彼に言われた、「わたしは道であり、真理であり、命である。だれでもわたしによらないでは、父のみもとに行くことはできない。
John JapKougo 14:7  もしあなたがたがわたしを知っていたならば、わたしの父をも知ったであろう。しかし、今は父を知っており、またすでに父を見たのである」。
John JapKougo 14:8  ピリポはイエスに言った、「主よ、わたしたちに父を示して下さい。そうして下されば、わたしたちは満足します」。
John JapKougo 14:9  イエスは彼に言われた、「ピリポよ、こんなに長くあなたがたと一緒にいるのに、わたしがわかっていないのか。わたしを見た者は、父を見たのである。どうして、わたしたちに父を示してほしいと、言うのか。
John JapKougo 14:10  わたしが父におり、父がわたしにおられることをあなたは信じないのか。わたしがあなたがたに話している言葉は、自分から話しているのではない。父がわたしのうちにおられて、みわざをなさっているのである。
John JapKougo 14:11  わたしが父におり、父がわたしにおられることを信じなさい。もしそれが信じられないならば、わざそのものによって信じなさい。
John JapKougo 14:12  よくよくあなたがたに言っておく。わたしを信じる者は、またわたしのしているわざをするであろう。そればかりか、もっと大きいわざをするであろう。わたしが父のみもとに行くからである。
John JapKougo 14:13  わたしの名によって願うことは、なんでもかなえてあげよう。父が子によって栄光をお受けになるためである。
John JapKougo 14:14  何事でもわたしの名によって願うならば、わたしはそれをかなえてあげよう。
John JapKougo 14:15  もしあなたがたがわたしを愛するならば、わたしのいましめを守るべきである。
John JapKougo 14:16  わたしは父にお願いしよう。そうすれば、父は別に助け主を送って、いつまでもあなたがたと共におらせて下さるであろう。
John JapKougo 14:17  それは真理の御霊である。この世はそれを見ようともせず、知ろうともしないので、それを受けることができない。あなたがたはそれを知っている。なぜなら、それはあなたがたと共におり、またあなたがたのうちにいるからである。
John JapKougo 14:18  わたしはあなたがたを捨てて孤児とはしない。あなたがたのところに帰って来る。
John JapKougo 14:19  もうしばらくしたら、世はもはやわたしを見なくなるだろう。しかし、あなたがたはわたしを見る。わたしが生きるので、あなたがたも生きるからである。
John JapKougo 14:20  その日には、わたしはわたしの父におり、あなたがたはわたしにおり、また、わたしがあなたがたにおることが、わかるであろう。
John JapKougo 14:21  わたしのいましめを心にいだいてこれを守る者は、わたしを愛する者である。わたしを愛する者は、わたしの父に愛されるであろう。わたしもその人を愛し、その人にわたし自身をあらわすであろう」。
John JapKougo 14:22  イスカリオテでない方のユダがイエスに言った、「主よ、あなたご自身をわたしたちにあらわそうとして、世にはあらわそうとされないのはなぜですか」。
John JapKougo 14:23  イエスは彼に答えて言われた、「もしだれでもわたしを愛するならば、わたしの言葉を守るであろう。そして、わたしの父はその人を愛し、また、わたしたちはその人のところに行って、その人と一緒に住むであろう。
John JapKougo 14:24  わたしを愛さない者はわたしの言葉を守らない。あなたがたが聞いている言葉は、わたしの言葉ではなく、わたしをつかわされた父の言葉である。
John JapKougo 14:25  これらのことは、あなたがたと一緒にいた時、すでに語ったことである。
John JapKougo 14:26  しかし、助け主、すなわち、父がわたしの名によってつかわされる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、またわたしが話しておいたことを、ことごとく思い起させるであろう。
John JapKougo 14:27  わたしは平安をあなたがたに残して行く。わたしの平安をあなたがたに与える。わたしが与えるのは、世が与えるようなものとは異なる。あなたがたは心を騒がせるな、またおじけるな。
John JapKougo 14:28  『わたしは去って行くが、またあなたがたのところに帰って来る』と、わたしが言ったのを、あなたがたは聞いている。もしわたしを愛しているなら、わたしが父のもとに行くのを喜んでくれるであろう。父がわたしより大きいかたであるからである。
John JapKougo 14:29  今わたしは、そのことが起らない先にあなたがたに語った。それは、事が起った時にあなたがたが信じるためである。
John JapKougo 14:30  わたしはもはや、あなたがたに、多くを語るまい。この世の君が来るからである。だが、彼はわたしに対して、なんの力もない。
John JapKougo 14:31  しかし、わたしが父を愛していることを世が知るように、わたしは父がお命じになったとおりのことを行うのである。立て。さあ、ここから出かけて行こう。
Chapter 15
John JapKougo 15:1  わたしはまことのぶどうの木、わたしの父は農夫である。
John JapKougo 15:2  わたしにつながっている枝で実を結ばないものは、父がすべてこれをとりのぞき、実を結ぶものは、もっと豊かに実らせるために、手入れしてこれをきれいになさるのである。
John JapKougo 15:3  あなたがたは、わたしが語った言葉によって既にきよくされている。
John JapKougo 15:4  わたしにつながっていなさい。そうすれば、わたしはあなたがたとつながっていよう。枝がぶどうの木につながっていなければ、自分だけでは実を結ぶことができないように、あなたがたもわたしにつながっていなければ実を結ぶことができない。
John JapKougo 15:5  わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。もし人がわたしにつながっており、またわたしがその人とつながっておれば、その人は実を豊かに結ぶようになる。わたしから離れては、あなたがたは何一つできないからである。
John JapKougo 15:6  人がわたしにつながっていないならば、枝のように外に投げすてられて枯れる。人々はそれをかき集め、火に投げ入れて、焼いてしまうのである。
John JapKougo 15:7  あなたがたがわたしにつながっており、わたしの言葉があなたがたにとどまっているならば、なんでも望むものを求めるがよい。そうすれば、与えられるであろう。
John JapKougo 15:8  あなたがたが実を豊かに結び、そしてわたしの弟子となるならば、それによって、わたしの父は栄光をお受けになるであろう。
John JapKougo 15:9  父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛したのである。わたしの愛のうちにいなさい。
John JapKougo 15:10  もしわたしのいましめを守るならば、あなたがたはわたしの愛のうちにおるのである。それはわたしがわたしの父のいましめを守ったので、その愛のうちにおるのと同じである。
John JapKougo 15:11  わたしがこれらのことを話したのは、わたしの喜びがあなたがたのうちにも宿るため、また、あなたがたの喜びが満ちあふれるためである。
John JapKougo 15:12  わたしのいましめは、これである。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互に愛し合いなさい。
John JapKougo 15:13  人がその友のために自分の命を捨てること、これよりも大きな愛はない。
John JapKougo 15:14  あなたがたにわたしが命じることを行うならば、あなたがたはわたしの友である。
John JapKougo 15:15  わたしはもう、あなたがたを僕とは呼ばない。僕は主人のしていることを知らないからである。わたしはあなたがたを友と呼んだ。わたしの父から聞いたことを皆、あなたがたに知らせたからである。
John JapKougo 15:16  あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだのである。そして、あなたがたを立てた。それは、あなたがたが行って実をむすび、その実がいつまでも残るためであり、また、あなたがたがわたしの名によって父に求めるものはなんでも、父が与えて下さるためである。
John JapKougo 15:17  これらのことを命じるのは、あなたがたが互に愛し合うためである。
John JapKougo 15:18  もしこの世があなたがたを憎むならば、あなたがたよりも先にわたしを憎んだことを、知っておくがよい。
John JapKougo 15:19  もしあなたがたがこの世から出たものであったなら、この世は、あなたがたを自分のものとして愛したであろう。しかし、あなたがたはこの世のものではない。かえって、わたしがあなたがたをこの世から選び出したのである。だから、この世はあなたがたを憎むのである。
John JapKougo 15:20  わたしがあなたがたに『僕はその主人にまさるものではない』と言ったことを、おぼえていなさい。もし人々がわたしを迫害したなら、あなたがたをも迫害するであろう。また、もし彼らがわたしの言葉を守っていたなら、あなたがたの言葉をも守るであろう。
John JapKougo 15:21  彼らはわたしの名のゆえに、あなたがたに対してすべてそれらのことをするであろう。それは、わたしをつかわされたかたを彼らが知らないからである。
John JapKougo 15:22  もしわたしがきて彼らに語らなかったならば、彼らは罪を犯さないですんだであろう。しかし今となっては、彼らには、その罪について言いのがれる道がない。
John JapKougo 15:23  わたしを憎む者は、わたしの父をも憎む。
John JapKougo 15:24  もし、ほかのだれもがしなかったようなわざを、わたしが彼らの間でしなかったならば、彼らは罪を犯さないですんだであろう。しかし事実、彼らはわたしとわたしの父とを見て、憎んだのである。
John JapKougo 15:25  それは、『彼らは理由なしにわたしを憎んだ』と書いてある彼らの律法の言葉が成就するためである。
John JapKougo 15:26  わたしが父のみもとからあなたがたにつかわそうとしている助け主、すなわち、父のみもとから来る真理の御霊が下る時、それはわたしについてあかしをするであろう。
John JapKougo 15:27  あなたがたも、初めからわたしと一緒にいたのであるから、あかしをするのである。
Chapter 16
John JapKougo 16:1  わたしがこれらのことを語ったのは、あなたがたがつまずくことのないためである。
John JapKougo 16:2  人々はあなたがたを会堂から追い出すであろう。更にあなたがたを殺す者がみな、それによって自分たちは神に仕えているのだと思う時が来るであろう。
John JapKougo 16:3  彼らがそのようなことをするのは、父をもわたしをも知らないからである。
John JapKougo 16:4  わたしがあなたがたにこれらのことを言ったのは、彼らの時がきた場合、わたしが彼らについて言ったことを、思い起させるためである。これらのことを初めから言わなかったのは、わたしがあなたがたと一緒にいたからである。
John JapKougo 16:5  けれども今わたしは、わたしをつかわされたかたのところに行こうとしている。しかし、あなたがたのうち、だれも『どこへ行くのか』と尋ねる者はない。
John JapKougo 16:6  かえって、わたしがこれらのことを言ったために、あなたがたの心は憂いで満たされている。
John JapKougo 16:7  しかし、わたしはほんとうのことをあなたがたに言うが、わたしが去って行くことは、あなたがたの益になるのだ。わたしが去って行かなければ、あなたがたのところに助け主はこないであろう。もし行けば、それをあなたがたにつかわそう。
John JapKougo 16:8  それがきたら、罪と義とさばきとについて、世の人の目を開くであろう。
John JapKougo 16:9  罪についてと言ったのは、彼らがわたしを信じないからである。
John JapKougo 16:10  義についてと言ったのは、わたしが父のみもとに行き、あなたがたは、もはやわたしを見なくなるからである。
John JapKougo 16:11  さばきについてと言ったのは、この世の君がさばかれるからである。
John JapKougo 16:12  わたしには、あなたがたに言うべきことがまだ多くあるが、あなたがたは今はそれに堪えられない。
John JapKougo 16:13  けれども真理の御霊が来る時には、あなたがたをあらゆる真理に導いてくれるであろう。それは自分から語るのではなく、その聞くところを語り、きたるべき事をあなたがたに知らせるであろう。
John JapKougo 16:14  御霊はわたしに栄光を得させるであろう。わたしのものを受けて、それをあなたがたに知らせるからである。
John JapKougo 16:15  父がお持ちになっているものはみな、わたしのものである。御霊はわたしのものを受けて、それをあなたがたに知らせるのだと、わたしが言ったのは、そのためである。
John JapKougo 16:16  しばらくすれば、あなたがたはもうわたしを見なくなる。しかし、またしばらくすれば、わたしに会えるであろう」。
John JapKougo 16:17  そこで、弟子たちのうちのある者は互に言い合った、「『しばらくすれば、わたしを見なくなる。またしばらくすれば、わたしに会えるであろう』と言われ、『わたしの父のところに行く』と言われたのは、いったい、どういうことなのであろう」。
John JapKougo 16:18  彼らはまた言った、「『しばらくすれば』と言われるのは、どういうことか。わたしたちには、その言葉の意味がわからない」。
John JapKougo 16:19  イエスは、彼らが尋ねたがっていることに気がついて、彼らに言われた、「しばらくすればわたしを見なくなる、またしばらくすればわたしに会えるであろうと、わたしが言ったことで、互に論じ合っているのか。
John JapKougo 16:20  よくよくあなたがたに言っておく。あなたがたは泣き悲しむが、この世は喜ぶであろう。あなたがたは憂えているが、その憂いは喜びに変るであろう。
John JapKougo 16:21  女が子を産む場合には、その時がきたというので、不安を感じる。しかし、子を産んでしまえば、もはやその苦しみをおぼえてはいない。ひとりの人がこの世に生れた、という喜びがあるためである。
John JapKougo 16:22  このように、あなたがたにも今は不安がある。しかし、わたしは再びあなたがたと会うであろう。そして、あなたがたの心は喜びに満たされるであろう。その喜びをあなたがたから取り去る者はいない。
John JapKougo 16:23  その日には、あなたがたがわたしに問うことは、何もないであろう。よくよくあなたがたに言っておく。あなたがたが父に求めるものはなんでも、わたしの名によって下さるであろう。
John JapKougo 16:24  今までは、あなたがたはわたしの名によって求めたことはなかった。求めなさい、そうすれば、与えられるであろう。そして、あなたがたの喜びが満ちあふれるであろう。
John JapKougo 16:25  わたしはこれらのことを比喩で話したが、もはや比喩では話さないで、あからさまに、父のことをあなたがたに話してきかせる時が来るであろう。
John JapKougo 16:26  その日には、あなたがたは、わたしの名によって求めるであろう。わたしは、あなたがたのために父に願ってあげようとは言うまい。
John JapKougo 16:27  父ご自身があなたがたを愛しておいでになるからである。それは、あなたがたがわたしを愛したため、また、わたしが神のみもとからきたことを信じたためである。
John JapKougo 16:28  わたしは父から出てこの世にきたが、またこの世を去って、父のみもとに行くのである」。
John JapKougo 16:29  弟子たちは言った、「今はあからさまにお話しになって、少しも比喩ではお話しになりません。
John JapKougo 16:30  あなたはすべてのことをご存じであり、だれもあなたにお尋ねする必要のないことが、今わかりました。このことによって、わたしたちはあなたが神からこられたかたであると信じます」。
John JapKougo 16:31  イエスは答えられた、「あなたがたは今信じているのか。
John JapKougo 16:32  見よ、あなたがたは散らされて、それぞれ自分の家に帰り、わたしをひとりだけ残す時が来るであろう。いや、すでにきている。しかし、わたしはひとりでいるのではない。父がわたしと一緒におられるのである。
John JapKougo 16:33  これらのことをあなたがたに話したのは、わたしにあって平安を得るためである。あなたがたは、この世ではなやみがある。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝っている」。
Chapter 17
John JapKougo 17:1  これらのことを語り終えると、イエスは天を見あげて言われた、「父よ、時がきました。あなたの子があなたの栄光をあらわすように、子の栄光をあらわして下さい。
John JapKougo 17:2  あなたは、子に賜わったすべての者に、永遠の命を授けさせるため、万民を支配する権威を子にお与えになったのですから。
John JapKougo 17:3  永遠の命とは、唯一の、まことの神でいますあなたと、また、あなたがつかわされたイエス・キリストとを知ることであります。
John JapKougo 17:4  わたしは、わたしにさせるためにお授けになったわざをなし遂げて、地上であなたの栄光をあらわしました。
John JapKougo 17:5  父よ、世が造られる前に、わたしがみそばで持っていた栄光で、今み前にわたしを輝かせて下さい。
John JapKougo 17:6  わたしは、あなたが世から選んでわたしに賜わった人々に、み名をあらわしました。彼らはあなたのものでありましたが、わたしに下さいました。そして、彼らはあなたの言葉を守りました。
John JapKougo 17:7  いま彼らは、わたしに賜わったものはすべて、あなたから出たものであることを知りました。
John JapKougo 17:8  なぜなら、わたしはあなたからいただいた言葉を彼らに与え、そして彼らはそれを受け、わたしがあなたから出たものであることをほんとうに知り、また、あなたがわたしをつかわされたことを信じるに至ったからです。
John JapKougo 17:9  わたしは彼らのためにお願いします。わたしがお願いするのは、この世のためにではなく、あなたがわたしに賜わった者たちのためです。彼らはあなたのものなのです。
John JapKougo 17:10  わたしのものは皆あなたのもの、あなたのものはわたしのものです。そして、わたしは彼らによって栄光を受けました。
John JapKougo 17:11  わたしはもうこの世にはいなくなりますが、彼らはこの世に残っており、わたしはみもとに参ります。聖なる父よ、わたしに賜わった御名によって彼らを守って下さい。それはわたしたちが一つであるように、彼らも一つになるためであります。
John JapKougo 17:12  わたしが彼らと一緒にいた間は、あなたからいただいた御名によって彼らを守り、また保護してまいりました。彼らのうち、だれも滅びず、ただ滅びの子だけが滅びました。それは聖書が成就するためでした。
John JapKougo 17:13  今わたしはみもとに参ります。そして世にいる間にこれらのことを語るのは、わたしの喜びが彼らのうちに満ちあふれるためであります。
John JapKougo 17:14  わたしは彼らに御言を与えましたが、世は彼らを憎みました。わたしが世のものでないように、彼らも世のものではないからです。
John JapKougo 17:15  わたしがお願いするのは、彼らを世から取り去ることではなく、彼らを悪しき者から守って下さることであります。
John JapKougo 17:16  わたしが世のものでないように、彼らも世のものではありません。
John JapKougo 17:17  真理によって彼らを聖別して下さい。あなたの御言は真理であります。
John JapKougo 17:18  あなたがわたしを世につかわされたように、わたしも彼らを世につかわしました。
John JapKougo 17:19  また彼らが真理によって聖別されるように、彼らのためわたし自身を聖別いたします。
John JapKougo 17:20  わたしは彼らのためばかりではなく、彼らの言葉を聞いてわたしを信じている人々のためにも、お願いいたします。
John JapKougo 17:21  父よ、それは、あなたがわたしのうちにおられ、わたしがあなたのうちにいるように、みんなの者が一つとなるためであります。すなわち、彼らをもわたしたちのうちにおらせるためであり、それによって、あなたがわたしをおつかわしになったことを、世が信じるようになるためであります。
John JapKougo 17:22  わたしは、あなたからいただいた栄光を彼らにも与えました。それは、わたしたちが一つであるように、彼らも一つになるためであります。
John JapKougo 17:23  わたしが彼らにおり、あなたがわたしにいますのは、彼らが完全に一つとなるためであり、また、あなたがわたしをつかわし、わたしを愛されたように、彼らをお愛しになったことを、世が知るためであります。
John JapKougo 17:24  父よ、あなたがわたしに賜わった人々が、わたしのいる所に一緒にいるようにして下さい。天地が造られる前からわたしを愛して下さって、わたしに賜わった栄光を、彼らに見させて下さい。
John JapKougo 17:25  正しい父よ、この世はあなたを知っていません。しかし、わたしはあなたを知り、また彼らも、あなたがわたしをおつかわしになったことを知っています。
John JapKougo 17:26  そしてわたしは彼らに御名を知らせました。またこれからも知らせましょう。それは、あなたがわたしを愛して下さったその愛が彼らのうちにあり、またわたしも彼らのうちにおるためであります」。
Chapter 18
John JapKougo 18:1  イエスはこれらのことを語り終えて、弟子たちと一緒にケデロンの谷の向こうへ行かれた。そこには園があって、イエスは弟子たちと一緒にその中にはいられた。
John JapKougo 18:2  イエスを裏切ったユダは、その所をよく知っていた。イエスと弟子たちとがたびたびそこで集まったことがあるからである。
John JapKougo 18:3  さてユダは、一隊の兵卒と祭司長やパリサイ人たちの送った下役どもを引き連れ、たいまつやあかりや武器を持って、そこへやってきた。
John JapKougo 18:4  しかしイエスは、自分の身に起ろうとすることをことごとく承知しておられ、進み出て彼らに言われた、「だれを捜しているのか」。
John JapKougo 18:5  彼らは「ナザレのイエスを」と答えた。イエスは彼らに言われた、「わたしが、それである」。イエスを裏切ったユダも、彼らと一緒に立っていた。
John JapKougo 18:6  イエスが彼らに「わたしが、それである」と言われたとき、彼らはうしろに引きさがって地に倒れた。
John JapKougo 18:7  そこでまた彼らに、「だれを捜しているのか」とお尋ねになると、彼らは「ナザレのイエスを」と言った。
John JapKougo 18:8  イエスは答えられた、「わたしがそれであると、言ったではないか。わたしを捜しているのなら、この人たちを去らせてもらいたい」。
John JapKougo 18:9  それは、「あなたが与えて下さった人たちの中のひとりも、わたしは失わなかった」とイエスの言われた言葉が、成就するためである。
John JapKougo 18:10  シモン・ペテロは剣を持っていたが、それを抜いて、大祭司の僕に切りかかり、その右の耳を切り落した。その僕の名はマルコスであった。
John JapKougo 18:11  すると、イエスはペテロに言われた、「剣をさやに納めなさい。父がわたしに下さった杯は、飲むべきではないか」。
John JapKougo 18:12  それから一隊の兵卒やその千卒長やユダヤ人の下役どもが、イエスを捕え、縛りあげて、
John JapKougo 18:13  まずアンナスのところに引き連れて行った。彼はその年の大祭司カヤパのしゅうとであった。
John JapKougo 18:14  カヤパは前に、ひとりの人が民のために死ぬのはよいことだと、ユダヤ人に助言した者であった。
John JapKougo 18:15  シモン・ペテロともうひとりの弟子とが、イエスについて行った。この弟子は大祭司の知り合いであったので、イエスと一緒に大祭司の中庭にはいった。
John JapKougo 18:16  しかし、ペテロは外で戸口に立っていた。すると大祭司の知り合いであるその弟子が、外に出て行って門番の女に話し、ペテロを内に入れてやった。
John JapKougo 18:17  すると、この門番の女がペテロに言った、「あなたも、あの人の弟子のひとりではありませんか」。ペテロは「いや、そうではない」と答えた。
John JapKougo 18:18  僕や下役どもは、寒い時であったので、炭火をおこし、そこに立ってあたっていた。ペテロもまた彼らに交じり、立ってあたっていた。
John JapKougo 18:19  大祭司はイエスに、弟子たちのことやイエスの教のことを尋ねた。
John JapKougo 18:20  イエスは答えられた、「わたしはこの世に対して公然と語ってきた。すべてのユダヤ人が集まる会堂や宮で、いつも教えていた。何事も隠れて語ったことはない。
John JapKougo 18:21  なぜ、わたしに尋ねるのか。わたしが彼らに語ったことは、それを聞いた人々に尋ねるがよい。わたしの言ったことは、彼らが知っているのだから」。
John JapKougo 18:22  イエスがこう言われると、そこに立っていた下役のひとりが、「大祭司にむかって、そのような答をするのか」と言って、平手でイエスを打った。
John JapKougo 18:23  イエスは答えられた、「もしわたしが何か悪いことを言ったのなら、その悪い理由を言いなさい。しかし、正しいことを言ったのなら、なぜわたしを打つのか」。
John JapKougo 18:24  それからアンナスは、イエスを縛ったまま大祭司カヤパのところへ送った。
John JapKougo 18:25  シモン・ペテロは、立って火にあたっていた。すると人々が彼に言った、「あなたも、あの人の弟子のひとりではないか」。彼はそれをうち消して、「いや、そうではない」と言った。
John JapKougo 18:26  大祭司の僕のひとりで、ペテロに耳を切りおとされた人の親族の者が言った、「あなたが園であの人と一緒にいるのを、わたしは見たではないか」。
John JapKougo 18:27  ペテロはまたそれを打ち消した。するとすぐに、鶏が鳴いた。
John JapKougo 18:28  それから人々は、イエスをカヤパのところから官邸につれて行った。時は夜明けであった。彼らは、けがれを受けないで過越の食事ができるように、官邸にはいらなかった。
John JapKougo 18:29  そこで、ピラトは彼らのところに出てきて言った、「あなたがたは、この人に対してどんな訴えを起すのか」。
John JapKougo 18:30  彼らはピラトに答えて言った、「もしこの人が悪事をはたらかなかったなら、あなたに引き渡すようなことはしなかったでしょう」。
John JapKougo 18:31  そこでピラトは彼らに言った、「あなたがたは彼を引き取って、自分たちの律法でさばくがよい」。ユダヤ人らは彼に言った、「わたしたちには、人を死刑にする権限がありません」。
John JapKougo 18:32  これは、ご自身がどんな死にかたをしようとしているかを示すために言われたイエスの言葉が、成就するためである。
John JapKougo 18:33  さて、ピラトはまた官邸にはいり、イエスを呼び出して言った、「あなたは、ユダヤ人の王であるか」。
John JapKougo 18:34  イエスは答えられた、「あなたがそう言うのは、自分の考えからか。それともほかの人々が、わたしのことをあなたにそう言ったのか」。
John JapKougo 18:35  ピラトは答えた、「わたしはユダヤ人なのか。あなたの同族や祭司長たちが、あなたをわたしに引き渡したのだ。あなたは、いったい、何をしたのか」。
John JapKougo 18:36  イエスは答えられた、「わたしの国はこの世のものではない。もしわたしの国がこの世のものであれば、わたしに従っている者たちは、わたしをユダヤ人に渡さないように戦ったであろう。しかし事実、わたしの国はこの世のものではない」。
John JapKougo 18:37  そこでピラトはイエスに言った、「それでは、あなたは王なのだな」。イエスは答えられた、「あなたの言うとおり、わたしは王である。わたしは真理についてあかしをするために生れ、また、そのためにこの世にきたのである。だれでも真理につく者は、わたしの声に耳を傾ける」。
John JapKougo 18:38  ピラトはイエスに言った、「真理とは何か」。こう言って、彼はまたユダヤ人の所に出て行き、彼らに言った、「わたしには、この人になんの罪も見いだせない。
John JapKougo 18:39  過越の時には、わたしがあなたがたのために、ひとりの人を許してやるのが、あなたがたのしきたりになっている。ついては、あなたがたは、このユダヤ人の王を許してもらいたいのか」。
John JapKougo 18:40  すると彼らは、また叫んで「その人ではなく、バラバを」と言った。このバラバは強盗であった。
Chapter 19
Chapter 20
John JapKougo 20:1  さて、一週の初めの日に、朝早くまだ暗いうちに、マグダラのマリヤが墓に行くと、墓から石がとりのけてあるのを見た。
John JapKougo 20:2  そこで走って、シモン・ペテロとイエスが愛しておられた、もうひとりの弟子のところへ行って、彼らに言った、「だれかが、主を墓から取り去りました。どこへ置いたのか、わかりません」。
John JapKougo 20:3  そこでペテロともうひとりの弟子は出かけて、墓へむかって行った。
John JapKougo 20:4  ふたりは一緒に走り出したが、そのもうひとりの弟子の方が、ペテロよりも早く走って先に墓に着き、
John JapKougo 20:5  そして身をかがめてみると、亜麻布がそこに置いてあるのを見たが、中へははいらなかった。
John JapKougo 20:6  シモン・ペテロも続いてきて、墓の中にはいった。彼は亜麻布がそこに置いてあるのを見たが、
John JapKougo 20:7  イエスの頭に巻いてあった布は亜麻布のそばにはなくて、はなれた別の場所にくるめてあった。
John JapKougo 20:8  すると、先に墓に着いたもうひとりの弟子もはいってきて、これを見て信じた。
John JapKougo 20:9  しかし、彼らは死人のうちからイエスがよみがえるべきことをしるした聖句を、まだ悟っていなかった。
John JapKougo 20:10  それから、ふたりの弟子たちは自分の家に帰って行った。
John JapKougo 20:11  しかし、マリヤは墓の外に立って泣いていた。そして泣きながら、身をかがめて墓の中をのぞくと、
John JapKougo 20:12  白い衣を着たふたりの御使が、イエスの死体のおかれていた場所に、ひとりは頭の方に、ひとりは足の方に、すわっているのを見た。
John JapKougo 20:13  すると、彼らはマリヤに、「女よ、なぜ泣いているのか」と言った。マリヤは彼らに言った、「だれかが、わたしの主を取り去りました。そして、どこに置いたのか、わからないのです」。
John JapKougo 20:14  そう言って、うしろをふり向くと、そこにイエスが立っておられるのを見た。しかし、それがイエスであることに気がつかなかった。
John JapKougo 20:15  イエスは女に言われた、「女よ、なぜ泣いているのか。だれを捜しているのか」。マリヤは、その人が園の番人だと思って言った、「もしあなたが、あのかたを移したのでしたら、どこへ置いたのか、どうぞ、おっしゃって下さい。わたしがそのかたを引き取ります」。
John JapKougo 20:16  イエスは彼女に「マリヤよ」と言われた。マリヤはふり返って、イエスにむかってヘブル語で「ラボニ」と言った。それは、先生という意味である。
John JapKougo 20:17  イエスは彼女に言われた、「わたしにさわってはいけない。わたしは、まだ父のみもとに上っていないのだから。ただ、わたしの兄弟たちの所に行って、『わたしは、わたしの父またあなたがたの父であって、わたしの神またあなたがたの神であられるかたのみもとへ上って行く』と、彼らに伝えなさい」。
John JapKougo 20:18  マグダラのマリヤは弟子たちのところに行って、自分が主に会ったこと、またイエスがこれこれのことを自分に仰せになったことを、報告した。
John JapKougo 20:19  その日、すなわち、一週の初めの日の夕方、弟子たちはユダヤ人をおそれて、自分たちのおる所の戸をみなしめていると、イエスがはいってきて、彼らの中に立ち、「安かれ」と言われた。
John JapKougo 20:20  そう言って、手とわきとを、彼らにお見せになった。弟子たちは主を見て喜んだ。
John JapKougo 20:21  イエスはまた彼らに言われた、「安かれ。父がわたしをおつかわしになったように、わたしもまたあなたがたをつかわす」。
John JapKougo 20:22  そう言って、彼らに息を吹きかけて仰せになった、「聖霊を受けよ。
John JapKougo 20:23  あなたがたがゆるす罪は、だれの罪でもゆるされ、あなたがたがゆるさずにおく罪は、そのまま残るであろう」。
John JapKougo 20:24  十二弟子のひとりで、デドモと呼ばれているトマスは、イエスがこられたとき、彼らと一緒にいなかった。
John JapKougo 20:25  ほかの弟子たちが、彼に「わたしたちは主にお目にかかった」と言うと、トマスは彼らに言った、「わたしは、その手に釘あとを見、わたしの指をその釘あとにさし入れ、また、わたしの手をそのわきにさし入れてみなければ、決して信じない」。
John JapKougo 20:26  八日ののち、イエスの弟子たちはまた家の内におり、トマスも一緒にいた。戸はみな閉ざされていたが、イエスがはいってこられ、中に立って「安かれ」と言われた。
John JapKougo 20:27  それからトマスに言われた、「あなたの指をここにつけて、わたしの手を見なさい。手をのばしてわたしのわきにさし入れてみなさい。信じない者にならないで、信じる者になりなさい」。
John JapKougo 20:28  トマスはイエスに答えて言った、「わが主よ、わが神よ」。
John JapKougo 20:29  イエスは彼に言われた、「あなたはわたしを見たので信じたのか。見ないで信ずる者は、さいわいである」。
John JapKougo 20:30  イエスは、この書に書かれていないしるしを、ほかにも多く、弟子たちの前で行われた。
John JapKougo 20:31  しかし、これらのことを書いたのは、あなたがたがイエスは神の子キリストであると信じるためであり、また、そう信じて、イエスの名によって命を得るためである。
Chapter 21
John JapKougo 21:1  そののち、イエスはテベリヤの海べで、ご自身をまた弟子たちにあらわされた。そのあらわされた次第は、こうである。
John JapKougo 21:2  シモン・ペテロが、デドモと呼ばれているトマス、ガリラヤのカナのナタナエル、ゼベダイの子らや、ほかのふたりの弟子たちと一緒にいた時のことである。
John JapKougo 21:3  シモン・ペテロは彼らに「わたしは漁に行くのだ」と言うと、彼らは「わたしたちも一緒に行こう」と言った。彼らは出て行って舟に乗った。しかし、その夜はなんの獲物もなかった。
John JapKougo 21:4  夜が明けたころ、イエスが岸に立っておられた。しかし弟子たちはそれがイエスだとは知らなかった。
John JapKougo 21:5  イエスは彼らに言われた、「子たちよ、何か食べるものがあるか」。彼らは「ありません」と答えた。
John JapKougo 21:6  すると、イエスは彼らに言われた、「舟の右の方に網をおろして見なさい。そうすれば、何かとれるだろう」。彼らは網をおろすと、魚が多くとれたので、それを引き上げることができなかった。
John JapKougo 21:7  イエスの愛しておられた弟子が、ペテロに「あれは主だ」と言った。シモン・ペテロは主であると聞いて、裸になっていたため、上着をまとって海にとびこんだ。
John JapKougo 21:8  しかし、ほかの弟子たちは舟に乗ったまま、魚のはいっている網を引きながら帰って行った。陸からはあまり遠くない五十間ほどの所にいたからである。
John JapKougo 21:9  彼らが陸に上って見ると、炭火がおこしてあって、その上に魚がのせてあり、またそこにパンがあった。
John JapKougo 21:10  イエスは彼らに言われた、「今とった魚を少し持ってきなさい」。
John JapKougo 21:11  シモン・ペテロが行って、網を陸へ引き上げると、百五十三びきの大きな魚でいっぱいになっていた。そんなに多かったが、網はさけないでいた。
John JapKougo 21:12  イエスは彼らに言われた、「さあ、朝の食事をしなさい」。弟子たちは、主であることがわかっていたので、だれも「あなたはどなたですか」と進んで尋ねる者がなかった。
John JapKougo 21:13  イエスはそこにきて、パンをとり彼らに与え、また魚も同じようにされた。
John JapKougo 21:14  イエスが死人の中からよみがえったのち、弟子たちにあらわれたのは、これで既に三度目である。
John JapKougo 21:15  彼らが食事をすませると、イエスはシモン・ペテロに言われた、「ヨハネの子シモンよ、あなたはこの人たちが愛する以上に、わたしを愛するか」。ペテロは言った、「主よ、そうです。わたしがあなたを愛することは、あなたがご存じです」。イエスは彼に「わたしの小羊を養いなさい」と言われた。
John JapKougo 21:16  またもう一度彼に言われた、「ヨハネの子シモンよ、わたしを愛するか」。彼はイエスに言った、「主よ、そうです。わたしがあなたを愛することは、あなたがご存じです」。イエスは彼に言われた、「わたしの羊を飼いなさい」。
John JapKougo 21:17  イエスは三度目に言われた、「ヨハネの子シモンよ、わたしを愛するか」。ペテロは「わたしを愛するか」とイエスが三度も言われたので、心をいためてイエスに言った、「主よ、あなたはすべてをご存じです。わたしがあなたを愛していることは、おわかりになっています」。イエスは彼に言われた、「わたしの羊を養いなさい。
John JapKougo 21:18  よくよくあなたに言っておく。あなたが若かった時には、自分で帯をしめて、思いのままに歩きまわっていた。しかし年をとってからは、自分の手をのばすことになろう。そして、ほかの人があなたに帯を結びつけ、行きたくない所へ連れて行くであろう」。
John JapKougo 21:19  これは、ペテロがどんな死に方で、神の栄光をあらわすかを示すために、お話しになったのである。こう話してから、「わたしに従ってきなさい」と言われた。
John JapKougo 21:20  ペテロはふり返ると、イエスの愛しておられた弟子がついて来るのを見た。この弟子は、あの夕食のときイエスの胸近くに寄りかかって、「主よ、あなたを裏切る者は、だれなのですか」と尋ねた人である。
John JapKougo 21:21  ペテロはこの弟子を見て、イエスに言った、「主よ、この人はどうなのですか」。
John JapKougo 21:22  イエスは彼に言われた、「たとい、わたしの来る時まで彼が生き残っていることを、わたしが望んだとしても、あなたにはなんの係わりがあるか。あなたは、わたしに従ってきなさい」。
John JapKougo 21:23  こういうわけで、この弟子は死ぬことがないといううわさが、兄弟たちの間にひろまった。しかし、イエスは彼が死ぬことはないと言われたのではなく、ただ「たとい、わたしの来る時まで彼が生き残っていることを、わたしが望んだとしても、あなたにはなんの係わりがあるか」と言われただけである。
John JapKougo 21:24  これらの事についてあかしをし、またこれらの事を書いたのは、この弟子である。そして彼のあかしが真実であることを、わたしたちは知っている。
John JapKougo 21:25  イエスのなさったことは、このほかにまだ数多くある。もしいちいち書きつけるならば、世界もその書かれた文書を収めきれないであろうと思う。